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もうちょっとメイクビリーブ
再び中谷チカラの章
元に戻れることがわかって良かった。
100%確実ではないけど、今は東郷先輩の夢を信じるしかないよな。

******

「……にゃ」

朝ごはんを食べ終えると東郷先輩が立ち上がった。
俺は急いでメモを書いて東郷先輩に見せる。

『次はお洗濯?俺も手伝います』

「……別にいい」

東郷先輩に素っ気なく返されてへこんだ。
それでもまた返事を書く。

『置いてもらってる身だし、なんかお手伝いしたいです』

「何もしなくていいから」

……ショックだ…
勝手に朝ごはん用意したのがいけなかったんだろうか?
でも俺は、東郷先輩が一緒にいてくれて嬉しいから、なんとか恩返しがしたくて…

「……中谷!?泣くのか?」

東郷先輩が慌てて頭を撫でようとしたから、俺はその手を振り払ってメモを書いた。

『なんでも良いから、お手伝いしたい』

「中谷……なんでそこまでこだわるんだよ?」

『だって、うちはお父さんとお母さんで家事分担してるし』

そう書いて見せると東郷先輩の表情が固まった。
なんか俺、変なこと書いたかな?

『東郷先輩?親の話イヤでしたか?』
と書くと東郷先輩は首を振った。
良かった…

「だってお前、そしたら俺とお前が…」

「にゃ?」

「……わかんねぇなら良い」

よくわからないけど怒ってるわけじゃないみたいだ。
結局、お洗濯を手伝うこともできた。

「……本当にもういいから。それよりお前、眠くねぇか?無理すんなよ」

『次は何すればいいですか?』って書いたメモを先輩が返してきた。
それじゃ俺がいたたまれないのに…

『本当にないですか?俺にしてほしいこととか』

掃除でも使い走りでもなんでもいいから、東郷先輩のために何かしてあげたい…

「……エロいことでも良いのか?」

「にゃっ!?」

東郷先輩は俺の服の裾を掴むと、ニヤリと笑った。

「してほしいこと言えば、なんでもしてくれるんだろ?」

「にゃ、にゃー…」

そういう意味で言ったんじゃないんだけど…
東郷先輩、なんか勘違いしてる。

「中谷……とりあえず、脱げよ」

やっぱり勘違いしてる!
だいたい、キスしたら元に戻れなくなるルールなんじゃ…

「あぁ、唇じゃなければお前のどこに何しようが大丈夫だから。早く……脱げ」

「……にゃ、にゃあ…」

こえぇ!

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あきゅろす。
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