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もうちょっとメイクビリーブ
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もー今さら浴衣とか良くない?
ってことで裸のまま布団かぶって寝ることにした。もちろん隣には夏樹くん。

「ありがとうございました……気持ち良かったです!」

「いえ、こちらこそ」

気持ち良かったなー。まさかこんな女の子みたいな子に突っ込まれて、あんなに声が出るとは思わなかった。

「黒坂先輩がそっち側だって、僕知りませんでした!」

「いや誰も知らないと思うよ……リュウくんは別として」

そもそもリュウに近づいた目的もそういう目で見てたからだしね。
というのはさすがに黙っておいた。

「今日のことバレたら、中谷に殺されるかな?」

「僕、言いませんよ!それに、バレてもチカラさんは優しいから大丈夫だと思います」

どうだろう。中谷が泣いて、リュウがそれ見てキレて、俺は半殺しにされるんだろう。そう思うとこえーな!

「まぁ、寝よっか?」

「はい!おやすみなさいです!」

リュウたちも、もう寝たんだろうか…

******

で、朝。

俺を眠りから覚ましたのは、夏樹くんのあえぎ声だった。

「あっ……あんっ…」

「……あー、おはよ。ごめんね」

知らないうちに俺が夏樹くんのモノをしごいていたらしい。
恋人が朝っぱらからコレをやらせるから、癖になってたんだった。

そのまま起きようとすると夏樹くんにギュッと抱きつかれた。
……そりゃそうか。

「チェックアウトまで、まだ時間あるし……しよっか?」

「お願いします…」

こうして、俺たちは朝から一発済ませたのだった。
驚くべきはこの後だ。

「おはようございますっチカラさん」

「夏樹、おはよ……大丈夫だった?黒坂先輩と一緒で」

「はいっ!とても優しかったですよ」

もうちょっと気まずそうにするかと思ったら、夏樹くんは完璧な演技で何もなかったフリをしてくれた。
ちょっと前まで俺のケツに突っ込んでたくせに、そんなのは微塵も感じさせない爽やかさだ。

中谷がリュウとギャーギャー言い合ってる間に、夏樹くんに近づいた。

「結構胆が座ってますね。夏樹くん」

「えっ!?そうですか?」

「うん。気に入っちゃったよ。またしたくなったらうちにおいで」

そう言うと夏樹くんは本当に嬉しそうに微笑んだんだ。
俺は依然いがみ合ってるリュウくんと中谷を見つめながら、奇妙な関係が始まったなぁと不思議な気持ちになった。

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