もうちょっとメイクビリーブ
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もー今さら浴衣とか良くない?
ってことで裸のまま布団かぶって寝ることにした。もちろん隣には夏樹くん。
「ありがとうございました……気持ち良かったです!」
「いえ、こちらこそ」
気持ち良かったなー。まさかこんな女の子みたいな子に突っ込まれて、あんなに声が出るとは思わなかった。
「黒坂先輩がそっち側だって、僕知りませんでした!」
「いや誰も知らないと思うよ……リュウくんは別として」
そもそもリュウに近づいた目的もそういう目で見てたからだしね。
というのはさすがに黙っておいた。
「今日のことバレたら、中谷に殺されるかな?」
「僕、言いませんよ!それに、バレてもチカラさんは優しいから大丈夫だと思います」
どうだろう。中谷が泣いて、リュウがそれ見てキレて、俺は半殺しにされるんだろう。そう思うとこえーな!
「まぁ、寝よっか?」
「はい!おやすみなさいです!」
リュウたちも、もう寝たんだろうか…
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で、朝。
俺を眠りから覚ましたのは、夏樹くんのあえぎ声だった。
「あっ……あんっ…」
「……あー、おはよ。ごめんね」
知らないうちに俺が夏樹くんのモノをしごいていたらしい。
恋人が朝っぱらからコレをやらせるから、癖になってたんだった。
そのまま起きようとすると夏樹くんにギュッと抱きつかれた。
……そりゃそうか。
「チェックアウトまで、まだ時間あるし……しよっか?」
「お願いします…」
こうして、俺たちは朝から一発済ませたのだった。
驚くべきはこの後だ。
「おはようございますっチカラさん」
「夏樹、おはよ……大丈夫だった?黒坂先輩と一緒で」
「はいっ!とても優しかったですよ」
もうちょっと気まずそうにするかと思ったら、夏樹くんは完璧な演技で何もなかったフリをしてくれた。
ちょっと前まで俺のケツに突っ込んでたくせに、そんなのは微塵も感じさせない爽やかさだ。
中谷がリュウとギャーギャー言い合ってる間に、夏樹くんに近づいた。
「結構胆が座ってますね。夏樹くん」
「えっ!?そうですか?」
「うん。気に入っちゃったよ。またしたくなったらうちにおいで」
そう言うと夏樹くんは本当に嬉しそうに微笑んだんだ。
俺は依然いがみ合ってるリュウくんと中谷を見つめながら、奇妙な関係が始まったなぁと不思議な気持ちになった。
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