もうちょっとメイクビリーブ
…
チカラが風呂に入った。
まだそんな時間でもねぇけど、風呂に入っちまえばこっちのもんだ。
その後はもちろん、チカラと…
「ぎゃああぁぁあっ!」
突然の悲鳴で現実に引き戻された。
急いで脱衣場のドアを開けると、全身ずぶ濡れのチカラがうずくまってる。
「中谷、どうした?」
チカラは何も答えない。
恐怖で言えないっていうより、言うのをためらってる感じだ。
「中谷?何があったんだよ」
「……お風呂の…」
「風呂の?」
「……電球が、切れたみたいで…」
視線を上げると確かに風呂場が暗くなってる。
まさか……それで怖くなって、飛び出してきたんだろうか。
怖がりすぎだろ……つーか、可愛すぎるだろ。
「大丈夫か?中谷…」
チカラはなぜか悔しそうな顔をしてる。その濡れた髪を撫でながらふと考えた。
替えの電球なんてあっただろうか。いやそんなもの俺が用意してるわけ…
「中谷、電球買ってくるから待っとけ」
「え?そんなわざわざ…」
「電気屋ならちけぇし……それよりお前、風邪ひくなよ」
チカラが安心したように笑った。
今から飛ばせば10分くらいで帰ってこれるハズだ。
早速出ようとすると、チカラが俺の服の裾を掴んだ。
「中谷?」
「あ、あの……気を付けてきてくださいね…」
可愛すぎる…
チカラの頭をもう一度撫でて、出掛ける準備を始めた。
怖がりのチカラは一段と可愛い。
しかもあんなに早く全裸を見られるなんて、幸せすぎる…
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