ショート*ストーリー
Asahi-3
『相手の子……稲葉柚樹くん。これを知ったらショックだろうね。親や友達にバラしたら、君たちは引き裂かれてしまう』
俺の可愛いユズ。
お前がいくら傷こうと、お前が俺の傍から消えることは、絶対にないように。
『引き裂かれる』なんてことは、絶対にないように。
「……泣いてないよ」
「ん…」
ユズが俺の性器を撫でた。
気持ち良い。
それに、眠気が混ざってクラクラする。
あのヤロー、どんなクスリ飲ませやがったんだ…
おまけにユズまで呼び出して……どっちにしろ、俺たちを引き裂こうとしてたんだな。
やっぱ最低男だった…
「朝日……痛かったら、言ってね?」
「……あぁ」
ユズ、本当にバカだな。
どうして俺なんかを許せたりするんだ。
ユズは俺のモノを恍惚の表情で見つめると、やがてくわえ始めた。
「……はぁ……おいし…」
「……あ……ユズ…」
それでも、お前が離れていかなくて良かった。
お前の世界に俺がいないなんて、絶対に許せない。
だから、良かった。
『許す……許すから』
これからもお前を、支配できるんだ。
「ユズ……もう良い」
「ん……?朝日、でもイってないよ…」
「お前の中でイくから良い」
そう言うと、ユズは顔を赤くしたかと思うと気まずそうな表情を見せた。
「朝日は、それでいいの?」
「は?」
「朝日が『抱かれる側』が良いって言うなら、俺は……それでもいいから」
「……バカユズ。ありえねーだろ」
ユズは不満そうな顔で俺を見る。
けど、お前は挿入する気持ち良さなんか一生知らなくていーんだよ…
「ユズ、いれてほしくねーのか?」
「い……いれてほしいよ!!当たり前じゃん…」
ユズは自分のベルトに手を掛けて、急いで外し始めた。
夢中で俺を求めるユズ。
誰から好かれようと、この優越感には適わない。
これを守るためなら、なんだってやってやる…
「朝日……早く、いじって?」
ユズは少し腰を浮かせて自分の穴を触っている。
「ワガママだな、ユズは…」
「う、ん……あぁんっ!!」
指をいれるとユズは甘い声で鳴き始めた。
それを見て、俺は急に手を止める。
「朝日……?どうしたの…」
こいつは、なんでこんなことに耐えられるんだろう。
一度あの痛みを味わうと、すごく不思議に思う。
あんなの、普通は嫌だろ…
俺が固まったままでいると、ユズが泣きそうな顔で言った。
「朝日……俺を求めてくれなきゃ、嫌だよっ…」
「……ユズ、痛くねーのか?」
「……朝日がしてくれることなら、なんだって気持ち良いよ…」
あぁ、
そうなのか…
俺の可愛いユズ。
お前が、俺の与える痛みさえ愛情に変えてくれるなら。
俺はなんだってやってやる。
「朝日……やっぱり、何かあったんじゃないの?隠し事、やだよ…」
バカだな、ユズ。
「……なんもねーよ」
俺は、いくら傷ついてもいいから。
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