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ショート*ストーリー
Yuzuki-2
「ユズ、静かだな」

朝日が俺の部屋に来て30分。いつも通りふるまおうとしても、さっきのショックから立ち直れない。

「彼女となんかあったか?」

ピクリと肩が跳ねる。
朝日の方を見ると、朝日はベッドの上で漫画を読んだままだ。

「……別に?何もないよ」

やっぱり、『さっきフラれた』なんて言えない…

朝日は俺の返事を聞くと、読んでた漫画を閉じて俺のそばに腰を下ろした。

「もう、キスは済ませたか?」

「なっ……何言ってんだよ!!」

俺は慌てて顔を逸らした。

びっくりした……
朝日もこういう話するのか!!
実際、キスどころかもう付き合ってもないけど…

「へぇ……ユズ、キス下手そー」

「うるさいっ!!そ、そりゃ朝日ほど上手くはないかもしれないけど…」

「あっそ。じゃあ俺が直々に教えてやろっか?」

朝日はニヤリと笑ってる。

なんて恥ずかしい冗談を言うんだ!!
恥ずかしくなった俺は「バカ言うなよ」と顔を背けようとするも、朝日に止められる。

腕を掴まれたかと思うと、朝日が本当に顔を近付けてきた。

……ま、まさかとは思ったけど、本当にキスするなんて!!
俺はあまりにびっくりしてしばらく動けなかった。

すぐに引き離そうと思ったけど、どうしても体が動かない。

じょ、冗談なんだし……下手に拒絶して朝日に嫌われたくないもんな……うん。

しばらくじっとしていると朝日が口を離した。あ……もう終わり?
「ユズ……こんな子供のキスじゃ、彼女は喜ばねぇよ?口、開けろ」

口を開けるって……そういうことだよな。
朝日、本気かな?
普通は、男友達とくらいならキスできるものなのかな…

いろいろ考えたけど『まぁ朝日ならいいや』と言われた通りにしてみる。
これでいいのか?朝日…

気が付いたら、朝日に舌を入れられていた。

朝日の舌、やわらかくて、気持ちいい…
朝日の舌がどんどん動くから、俺も必死でそれに応えた。

『こんな子供のキスじゃ、彼女は喜ばねぇよ?』

朝日。朝日は冗談なんだよな。ただ彼女とキスする時のために、教えてくれてるだけなんだよな。

でも俺、もう彼女と付き合ってないんだよ。
今さら本当のことなんか言えない。
それに……言ったらやめちゃうだろ?

やめてほしくないんだ、朝日…

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あきゅろす。
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