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ショート*ストーリー

「や、やっぱり男は無理……?」

おそるおそる尋ねると、玲はため息をついた。

「別に男は嫌じゃねぇけど……お前のこと恋愛対象として見るのが面倒くさいっつーか。生活しづらくなるし」

「ひ……ひどい!!俺、告白したのにっ…」

男同士も有りってのは朗報だけど、俺ずっと恋愛対象外だったんだ!!
玲の一言にいろいろ一喜一憂してたのも全部勘違いだったんだな…

「あー……じゃあ今から見る」

「本当に!?今から俺、玲の恋人候補ね!?よーいどん!!」

パチンと手を叩くと、玲は呆れ笑いをして宣言通り俺を見た。

「……なっさけねぇツラ…」

玲……今度また聞くからね?
『可能性はどれくらい』って、聞くからね?
その時はもっと、増えてるといいな。
女々しい言葉遣いも、少しずつ直すから…

そんなことを考えながら玲と見つめ合ってたら、自然に顔を近づけてた。

「……あ」

やべ……今、キス、した……かも。

「……て、めぇ……誰がキスして良いっつった!?」

「ご、ごめんっ!!あまりに顔が近かったから…」

「やっぱりお前とはぜってぇ付き合わねぇ!!」

……や……やってしまった。

「玲!!ごめんなさい!!」

「近寄んなクズ!!」

玲は怒ってすたすたと俺の部屋を出ていった……と思ったら、ひょっこり顔だけ出してこう付け加えた。

「……ちゃんとした誕生日プレゼント、考えとけよ」

「……玲、大好きっ!!」

やっぱり俺の玲は優しい!!
なんだかんだ言って玲の誕生日で、俺たち進展したんじゃないの?
俺の片想いはまだまだ始まったばかり。でもゴールもすぐそこだよね!?

来年の誕生日は、絶対一緒に過ごすんだもんねっ!!

「男が『だもん』とか使うんじゃねー!!」

「だ、だって…」

「だっても言うな!!」

「でも、言っちゃうんだもん……あ」

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あきゅろす。
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