ショート*ストーリー
☆
朝からたまらない。
この寝顔は、たまらない!!
俺はそっとその寝顔に…
「触れたら殺す」
「……れ、玲……起きてたの?」
「寒気で起きたんだよ」
「そ……そっかぁ…」
眠気まなこで俺を睨むこの超絶美少年は、綾瀬玲。
ちなみに、少年と言っても小柄なだけで、実際はもう大学1年生。
俺、湯島湊は先月いろいろあってこの王子様に告白した。
玲は俺の気持ちに応えてこそくれなかったものの、こうして変わらずに接してくれてる。
玲、優しいよな…
今はこうして玲が俺の作った料理食べてくれるだけで幸せ。
……うーん、ちょっと嘘!!
もうちょっと進展したかったりもする!!
だけどそう上手くは、いかないんだよなぁ…
「今のままでも十分、幸せなんだけどね?」
「今のままって?」
「ほら、俺たちって友達以上恋人未満みたいな感じじゃんか」
「あぁ……俺は、あんまり思ったことないけどなぁ…」
ちょっと引いた目で俺を見てるこの好青年は、赤坂くん。
玲の友達で、俺の恋を応援してくれてる心強い味方。
今も授業の合間に俺の恋愛相談に乗ってくれてる。
「でも、俺って玲に一番近い存在だと思うし……玲もそこまで俺のこと嫌いじゃないと思うんだよね!!」
「お前は嫌になるくらいポジティブだなぁ」
そうかな?
だって今の状況から見ると俺と玲のハッピーエンドしか想像できない。
時間の問題だと思うんだけどね、俺は。
「だから赤坂も考えてよ!!俺たちの関係を進展させる方法を!!」
赤坂は空を見つめてうーんとうなった。
「お前らは近すぎて逆に難しいよなぁ……あ」
「なになにっ!?」
「玲、もうすぐ誕生日じゃん」
「……まじで?」
赤坂は当然の如く言ったけど、ぶっちゃけ俺は初めて知った。
玲も19歳になるのか〜19歳であの可愛さは罪だよな〜まだ制服だって…
「ってえぇ!?誕生日!?」
俺祝ってあげなきゃじゃん!!
うわー玲、何が欲しいかな!?
『俺が欲しいのは、湊のおちんちん、だよ…』
『玲……良いの?』
『うん……俺、湊となら…』
なんてことにもなるかもしんない!!
いやなるね!!絶対なる!!
「そんで赤坂!!いつなの!?玲の誕生日!!」
「えっと……来週の日曜かな?」
もうすぐじゃん!!なんでもっと早く言ってくれないかなぁ〜…
プレゼントどうしよう?
「玲って指輪のサイズ何号かなぁ…」
「いや……受け取ってもらえないと思うぞ…」
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