メイクビリーブ
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そしてお馴染み昼休み。
「中谷、今日うち来るだろ」
「あっ行きまーす!!」
「お前ら、大胆な会話だなぁ」
「ちっ違いますよ!!」
英語が苦手という話を夏樹とした時に言われた『俺に聞け』が実現することになった。
ケンカばっかしてる人が何言っちゃってんだと思ったけど、勉強(特に英語)は得意らしい。
ムカつく話だよホント。
「根は真面目だからね。俺もリュウも」
黒坂先輩はともかく、東郷先輩は真面目か?
いやでも思ったより授業サボってないしな。言うこと言うこと正論だし。
たまに制服に血ついてるけどね。
何はともあれ、放課後東郷先輩の家でテスト勉強することになったのである。
「東郷先輩、自分の勉強は良いんですか?」
「別にいい。お前の勉強教えてる方が楽しいし」
……うーん。俺ってやっぱり想われてる?
それとも勉強教えることが好きなのか。
「うらやましいよねぇ」
「はい!!」
夏樹と黒坂先輩がニコニコとこっちを見つめてる。
どうでもいいけど2人仲良くなっちゃったよな…
「夏樹、黒坂先輩さようなら」
「さようならです」
「いろいろ教えてもらうといいよ」
黒坂先輩の意味深なセリフに送られて、東郷先輩の家にやってきた。もう3回目なんだなぁ。
「お邪魔しまーす」
「中谷、なんか飲むか?」
「いえ、飲み物持ってるので」
早速テーブルに英語の教科書とノートを広げる。
「じゃあ、よろしくお願いします!!」
座ったままお辞儀をすると、東郷先輩はまた頭を撫でてきた。
なんなんだよ…
「範囲どこ?」
「あ、ここからです」
東郷先輩の教え方はすごく上手くて、授業よりわかりやすいんじゃないかとさえ思った。
ただちょっと気になるのが…
「じゃあこの場合のthatは?」
「接続詞です」
「よくわかったな。ご褒美にキスしてやるよ」
「遠慮します!!」
このくだり、毎回要らないんだけどな…
「あー、頭パンクする…」
「ちょっと休憩するか?」
わかりやすいんだけど、さすがに疲れてきたな…
俺は無言でカーペットの上に寝転んだ。
「中谷……覚悟があってそんなことしてんのか」
東郷先輩の言葉に顔が熱くなる。危険を感じて咄嗟に口を手で覆った。
キスはさせないぞ…
すると東郷先輩はニヤリと笑って俺の……股間を撫でた。
「ここは無防備だな」
そっちだったのか……!!と後悔している間に東郷先輩は俺のモノを取り出した。
映画館でのこと……全然反省してない!!
上半身を起こして東郷先輩を睨み付けると先輩は俺の考えを見透かしたかのように笑った。
「ここは公共の場じゃねぇもんな?」
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