メイクビリーブ ...☆ 翌朝、昨日と比べてとっても目覚めがいい。 夜は1日あったことを思い浮かべて悶々としてたけど、考えても仕方ないから結局寝た。 それに登校は一緒に行く約束してないし!! ……なんでなんだろ? いや、嬉しいからいいけどね。 「中谷じゃねぇ?」 「黒坂先輩!!おはようございます」 教室に向かう途中、黒坂先輩に会った。 東郷先輩が隣にいない黒坂先輩、初めて見た!! 「東郷先輩は一緒じゃないんですか?」 「リュウは1限出たくない人だからね。寝たがりだから」 黒坂先輩もサボることもあるけど、たまにこうやって来るらしい。 「意外に真面目でしょ。リュウも中谷が来いって言えばすぐ来るよ」 言わないけど… これで登校は一緒じゃない理由がわかった。 「黒坂先輩にずっと聞きたかったんですけど…」 「何?好きな犬種ならパグだけど」 「通ですね……でも違います、東郷先輩のことです」 黒坂先輩は別段驚きもせずに俺の話の続きを促した。 「どういうつもりなんですか?急にその……付き合えとか。お互い何も知らないし好きじゃないのに。イジメかと思えばたまに優しいし…何考えてるんですか?」 黒坂先輩はニコニコ顔で即答した。 「俺はおもしろいことが好きだから詳しくは教えられない。まぁ、答えは簡単なんだけどね…」 そして黒坂先輩は俺の頭に手をポンと置いた。 「最後の質問は答える。何を考えてるかってやつ。お前のことだよ」 じゃあ昼休みにな〜、と言って黒坂先輩は行ってしまった。 どうしよう、全然解決に近づかなかった… 気にしたら負けなのか? なんか、そんな気がしてきた… 昼休み。黒坂先輩の隣には、ちゃんと東郷先輩がいた。 もちろん俺の隣には、夏樹。 「中谷今朝ぶり〜」 「会ったのか?朝」 東郷先輩が尋ねる。 「リュウが朝嫌いってことを教えてあげたんだよ」 「東郷先輩何限から来たんですか?」 なんとなく尋ねてみると、東郷先輩は頭を押さえた。 「……3限。お前の触りごこち思い出してたら、家出るの遅れ」 「わあぁああぁっ!!」 な、何を言いだすんだ、この人は!! 黒坂先輩は例によってニヤニヤしてるし、夏樹はキョトンとしてる。 「あの、できればそういうのは内密に…」 なんで俺がこんなこと言わなくちゃいけないんだ!? [*前へ][次へ#] [戻る] |