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「…ここあたしの部屋なんですけど」
「うん?鍵開いてたよ。ダメじゃないか、ちゃんと閉めないと」
「え、ちょっとなにその涼しい顔。なにこっちが悪いみたいな顔。やめてくれません?ホント止めてくれません?」
あたし家に帰ってきただけなんですけど。部屋に入ったらなんかいるんですけど。不法侵入なんですけど!
どうも皆さんいきなりすみません。
もっと可愛らしく挨拶するはずだったんですが、あたしの部屋にあたし意外のヤツが入りこんでるんです、
誰か助けてください、いえ、誰かじゃダメです太刀打ち出来ません神様助けて!
「ふふ、奈佳ってば面白いなぁ
俺が助けてあげようか?」
「神様!」
なんてこと!
神様があたしをいじめてくるなんて!
「ふふっ、奈佳って馬鹿だよね」
「…なにおう?」
なんですか、ホントに喧嘩売りにきただけなんですか。馬鹿はそっちだろコノヤロー
「あはは、面白いこというなぁ、奈佳は。俺がそんなことのためだけに来るわけないだろ?」
「痛い痛い痛いです!」
手首がギシギシいってます!すみませんごめんなさい、あたしが悪かったです!!
「分かったならいいよ。俺は話があるんだけど、いい?」
「すみません幸村さま、神様仏様魔王様。どうぞお話ください」
もう閻魔様だよね、さすが幸村様。
「奈佳は学習能力がないみたいだね…?」
(あたたたた!手!手が!手が変な方向に――!)(あはは、)(ちょ、笑いごとじゃないからぁあああぁ!)
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