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12月31日。
言わなくても分かります、大晦日ですね、みなさんお休みだと思われる日ですよ。
なのになぜわたしはこんなことを。

「あーもう、なんで大晦日からバイトなの、わたしだって疲れてるんですよ、…ねー聞いてんのクソ親父」

「お前今クソ親父とか言っただろ、あーもう知らね。お年玉奮発しようと思ってたのになー」

「え、うそ。まじて、ごめんうそ。今のうそだから、許してパパ」

自営業で親がやっているケーキ屋の手伝いをやってんだよ なんで

「もう知らないもんねー。タダ働き決定ー!」

「はあ!?ふざけんなクソ親父。だから最近抜け毛が激しいんだよ、禿げ散らかせこのやろ」

もくもくとケーキを作っている親父に、レジのところから叫ぶ。
もうホントにね、最近抜け毛激しいんだからあたしより先に風呂入るなっていってんだろうがクソ親父が

「おまっ、もっと遠回しに言わなきゃ傷つくだろーが!そんなんじゃ友達いなくなるんだからな!」

「遠回しに言いようがないくらい禿げてんだよ、そろそろ諦めろ。それにあたしは禿げるような友達いませーん。みんなイケメンでーす。」

親父が作って完成したケーキ達を、綺麗にケースの中に並べていく。おお、流石あたし、センス抜群じゃねこれ?

「なにっ?!イケメン!?」

親父が慌てて奥から飛び出して来て、あたしの肩を掴み ぐらぐら に揺らす。

「おおう!なんだクソ親父、一人娘に嫁いで欲しくないってか、寂しいのか、ああああ!ちょ、揺するな、気持ち悪い!」

「誰が寂しいかこのアホ娘ェ!看板娘にならないならイケメンでも引っ掛けてこいやァ!」

「むっかー!んだとてめー!もう手伝ってやんねーぞこらぁ!」

充分 看板娘だろうがぁあああ!
手伝い止めてもいいんだぞ、お客減っても知らねんだかんな!

カランコロン


扉に掛けてあるベルが鳴って、お客さんが入ってきた。





クラスメイトの美少女的な!
なんか仲いい あれ、ガリガリくん。
うん、あれ パシり的な。











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