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適当なプロポーズ




「なんデスカこれは」

「さあ?」

朝、遅刻ぎみに教室に行けばわたしの机の上にドでかい箱が置いてあった

思わず呟けば、近くにいた丸井が返事をした
机に置いてある箱はホントにでかい。
机の高さ+箱の高さでわたしの身長と変わらないくらいなんだから。
それから、ショッキングピンクの箱に黄色のリボン。いかにもプレゼントですと言わんばかりの見た目だった。

「これは開けていいんでショウカ丸井クン」

「いいんじゃね?」

「てゆーかなんか適当じゃない?丸井」

「てか、なんでカタコトなんだよ奈佳」

呟きに反応してくれたのが(てゆーか聞こえてたのが)丸井だけで、
丸井はもの凄くどうでも良さそうに返事をする
教室にいるみんなも気になってはいるようだけど怪しすぎて敢えて触れてこないらしい。

…ホントに開けてもいいんだろうかこれ


「…よし」

開けよう。
丸井に"開けてよ!"とアイコンタクトを送っても"知らねえよ"と言わんばかりの視線が帰ってくるばかりでクソの役に立たなかった。

「女がクソとか言うんじゃねえよぃ」

「なんで知ってんだ読心術か」

お前は幸村か!って心の中で呟いて、 丸井を睨んだ

「全部口に出てんだよばぁか」

「………」

みんな"聞いてんだよぃ"って丸井がいってるけど無視。無視だ

「開けまーす」

とりあえず、一言告げてからリボンに手をかけた

「………、丸井クン丸井クン」

「何」

なんか知らないが今日の丸井は機嫌が悪いらしい
箱の中身が予想外なモノだったので一応丸井に見せてみる

「箱、なんだけど」

「箱だな」

箱の中には一回り小さい箱が入っていた。

え、えー。意外、だよね。
みんなも意外だったみたいで驚いた顔をしている。
中の箱を取り出してみると水色の箱にひよこのリボンが結んである

「まだ中に入ってる」

少し小さくなった箱の中からはまだ何か入ってるらしい音がしてる

若干めんどくさくなってきたものの、中を確かめないと捨てることもできない。ので仕方なく開けてみる。

「……あれ」

なんにもない?
箱を開けてみればぱっとみなにもなかった。

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