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あなたが大切だったって
「俺に?」

「うん。それにね、このチョコは他の人とは違うから。」

「…自惚れていいってことですかね?」

どことなくヨザックの口調がかたい。

(ヨザックも緊張しているのかな…。まさかね。)

そんなことを思いながら、薫は小さく肯定の頷きをした。

「やべ…滅茶苦茶嬉しい。」

「え?」

ふと顔を上げれば、ヨザックの顔は真っ赤で。

それを隠すように頭を無造作にかいていた。

「実は俺も、ちょっと用意してたんだ。」

「ん?」

「いや、ほとんどダメもとだったんだけど。」

ヨザックがそういって、取り出したのはゴシックロリータな衣装だった。

しかも、結構なお値段がしそうな雰囲気である。

「どうしたの?これ…。」

「いや、カオルに似合うかと思って。」

ヨザックはいつものように微笑みながら、そういった。

前に城下に出かけた時に、ヨザックが着ているような服が欲しいといったことを薫はふと思い出した(拍手夢参照。

(もしかして、わざわざ探してきてくれたのかな…)

ヨザックのなにげない気遣いがとても心にしみて、暖かいものが薫の胸を満たした。

「ありがとう。」

薫が、嬉しげにつぶやいて服を受け取ると、ヨザックはそのままその手を引いて走り出した。

薫はあわてて、ヨザックについていく。

「どうしたの?」

「良いこと思いついたから。」

ヨザックは薫にウインクして、そのまま血盟城に向かった。

………






「着替え終わった?」

「う、うん。」

ヨザックが薫のゴスロリのを着た姿を見たいというので、急遽着替えることにした。

キィというドアとともに、ヨザックの前に立つ。

(うわ…恥ずかしい。)

今までないほどに女の子らしいその服に多少の抵抗を覚えたものの、ヨザックは満足げに薫を見ていた。

「どう、かな?」

「似合ってる。」

「そう?」

「グリエが妬いちゃうぐらい、可愛いわよ。」

お茶目にそういって、ヨザックは優しく薫を抱きしめた。

薫の体がすっぽりとヨザックの腕の中に納まった。

「ねぇ、ヨザック。」

「何?」

「好き。」

「俺も。ずっと言おうと思ってた。

今まで、ずっとあなたが大切だったって…。」

抱きしめる手の力が一層強くなる。

薫もヨザックの背中に腕を回して強く強く、抱きしめた。

「ねぇ、チョコ食べないの?」

「今は、チョコよりカオルが欲しい。」

「ん…そう?」

はにかみながら、薫は俯いた。

そんな薫を見て、微笑みながらヨザックが髪をなでる。

―――その温もりが、愛しくて仕方がない。










あとがき

いまいちよくわからん展開に(汗。





おまけ(台本形式)


ヨザック「グリエちゃん、登場!」

薫「相変わらず似合ってるわね…って、おそろい!?」

ヨザック「うふふ、ペアルックって憧れだったのよね。」

薫「ちょっと意味合い違う気がするんだけど…。」

ヨザック「似合ってるんだから良いじゃない?」

薫「ま、まぁね(さすがはヨザックだわ。)」

ヨザック「じゃあ、お披露目に行くわよ。」

薫「え゛。」









さすがにお揃いのゴスロリ服は、恥ずかしすぎた(薫談。

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あとがき







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