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「しょーちゃん!ご飯よ!」

リビングから、美子が声をかける。

同時に風呂場から音が聞こえた。

どうやら、有利たちが帰ってきたようだ。

「あら、ゆーちゃんに健ちゃん。お帰り。」

「ただいま、おふくろ。

薫は?なんか、今回はこっちに来られなかったみたいなんだけど。」

「まさか、眞王がまたいたずらするなんてね…。」

有利に続き、村田もため息をついた。

美子はお玉を持ったまま、有利たちに言った。

「ん〜、しょーちゃんの部屋じゃない?」

「ええ!?なんで勝利の部屋?」

有利は、あわてて勝利の部屋へ走って行った。


バンと思い切り、あけると確かに勝利の部屋で熟睡中の薫。

「勝利!起きろよ!」

「ん、ゆーちゃんか?」

「あ、有利…。おはよう、じゃなくて、、お帰り?」

眠い目をこすりながら、薫も起きたようだ。

(うはぁ、可愛い!)

薫は、美子のフリフリパジャマを身にまとい、

まだ少しボーとしたように有利と勝利を見た。

勝利も起きて、てきぱきと布団をたたんだ。

「全く、ノックぐらいしろ!ゆーちゃん!」

「勝利がいつまでも寝てるからだろ!

ていうか、なんで薫がいるの!?」

「えっと、昨日勝利と話してて、そのまま寝ちゃって…。」

恥ずかしそうに瞳を伏せた薫。

有利もため息をついた。

こんな顔をされては、責められるはずもない。

「まぁ、まぁまぁ、良いじゃない?

僕は一旦、家に帰るよ。」

「え?ああ、村田。わかった。またあとでな。」

そして、村田は去って行った。

勝馬もすでに仕事に行ったようだ。

四人、リビングで朝食をとり、

有利から眞魔国で起こった話を聞いた。

サラレギーとかいう少シマロン王のことや、

円卓会議など…。

かなりないよう盛りだくさんだった。

勝利のいっていたことも、はからずも当たっていたような気もする。

薫は、内心苦笑した。

(今度は帰れるかな…?)

薫はそう思いながら、時計を見た。


時刻は六時。

「あ〜学校だわ。私、帰るわね。」

「わかった。また、帰りにでも寄ってくれよ。」

「うん、村田君とまた来るね。」

(村田と一緒かよ!?いや、まぁ、しょうがないけど)

渋谷は、内心苦い思いで言葉を受けた。





薫は、家まで、ジョギングをして帰った。






―――そう


――――今度こそ、還らなければ…。












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