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厨二病
夢にまで見たよな世界は





「り,りりり燐っ
お昼,一緒に行こうっ?」
「!
し,仕方ねーな…いくぞ」



しえみは俺の人生で初めて出来た,友達ってやつらしい
しえみ曰く,「と,友達は,ね,そばにいて楽しかったら,と,友達なんだよ」らしい
俺はしえみのそばにいて楽しいから,しえみは俺の友達なんだろう


「燐,燐のお弁当すごいね」
「そ,そうか?」

旧寮にはぼろいが広い厨房がある
自分のために作った物だから,んなに気合い入ってねーけど…

「お前のも,う,うまそーじゃん」

女子っぽく小さめのおかずが敷き詰められている弁当
もしかしてし,しえみも自炊か…?
もしそうなら,俺に弁当を…!



「うん,お母さん,料理上手なの」




ぐはっ
お母さんか…
まあ普通そうだよな…

「って,家から通ってんのか?」
「うん,近くだから」
「へ,へえー…」


もそもそ,
もそもそ,と食べる
はー…
おれ,多分今動機がやばい…
き,きんちょうする…だって女子の隣だ!


「り,り,燐はさ!」
「へいっ!?」


思わず変な返事をする
かけ声か!
といいたくなる


「怪談話とかって,す,すきかな?」
「……あー…」

怪談,なあ
つか住んでた所が住んでた所だし
(大量に死人が出た所)
…まあ,なんか,話したがってるぽいし…



「き,嫌いじゃないぜ?」
「そ,そーなんだ!へぇー…」








……………………ってそんだけかよっ!
話し出すのかと思っただろ!
俺びっくり
驚いたよ
まさかそれだけとは

あー…
会話がないのがイヤだった,とか,か?
うーん…
話題的には悪くないんだろうが…
中身が無いんじゃなあ…

うーん…



「あ,しえみ」
「っ,な,なな,なに?」
「明日さ,弁当さっさと食ってよ,学校,案内してくん,ね?」
「!!
う,うううん,うん,いいよっ
するよっ 私頑張るね!」
「お,おう,頼む…」
「あ,あのね,多目的室がね,いっぱいあって,お,覚えきれなくて――――…」










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