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厨二病
君を頼りに










うお、うおおお、うお

やっぱ人って、成長すんだなあ

お前、足速くなったなあ

勝呂も、こないだより速くね?

はは、訓練でも、してんのか、ははは

拳銃まで出てくるとか

ははは



……………なんの勉強してんだお前らは!?


















「きゃあああああああああ」
「キモイ声出すなクソ兄貴があああああああ」
「いやあああああああああ」
「説明せえこのアホがああああああああああ」
「助けてええええええええ」



あー、俺、ほんっと運動神経よくて良かった
そのせいでよくケンカしてたけど、
うん、
足にこれほど感謝したことねーよ?
がんばってくれ!俺の両足!



チュイン!


「うおわっ!」



ややややべえ
俺の足のベビーフェイス(小指)がふっとぶかと思ったぞ!?

つーか卑怯ってレベルじゃねーよ!
それはないんじゃないの!?ねえ!雪男くん!





どだだだだだだだだだ


校外から校内へ移行
他の人いるし、銃はしまうはずだっ!!!!




「チッ」
「考えますねえ、アイツも」
「無駄なことばっかり覚えてっ…!
だいたいなんでここにいるんだ!」
「知らされてなかったんですね」


なんか後ろでごちゃごちゃ言ってるようだけど
俺は気にしません
土下座じゃ無理そうだし

知りません
俺はなんにも
知りません


奥村、心の一句






「友蔵ヘアーをご所望かいな」


ビュンッ


「ひぃぃっ!!」



頭すれすれを下敷きが通過していく
コラッ!
そんな風に使うもんじゃないだろっ!

下敷きは廊下の壁にびぃぃぃいんと突き刺さる

………こっわァ








「ちょっとアイツすばしっこすぎません?」
「あれだけが取り柄でして、昔から」
「あ、というかなんで燐は祓魔師やないんですか」
「…………………まあ、いろいろです、よっ!!!」



カカカカカカカッ!!!!!



と、俺が通ったあとを鉛筆が突き刺していく
だからなんで!?
なんで凶器を投げるの!?
や、凶器以外に投げる物ってあんまり思いつかないけど!
砲丸投げくらい!?あ、凶器か!



…………そーいえば俺、なんで追われてんだ?




「「逃げるから」」



そうでしたね、
俺がベンチを二人に投げつけてから
これはスタートしましたね
だから二人は草まみれなんですねごめんなさい

















…………あれ、なんか

人が減ってきたんですけど

なんか薄暗くなってきたんですけど

あれ、どこだここ

とゆーか、人がいないとやばいっ…






チュイン!チュインチュイン!!!



「きゃああああああああ」
「下敷きの時はさけばんかったやないか!」
「レベルが違うんだよ!
レヴェルが!!!」






ダラララララララララララ




「いやああああああああああ!!!!」



マシンガン!?
や、銃の種類とか知らないけど!
とりあえずすごかったらマシンガンかなってね!!!

うおおおおおおやべええええ死ぬううううう



たまらず、窓の外へ出る


「「あっ!」」



二階からだけど、なんなく着地
そのままダッシュする





「あー…………アイツ、ほんと足速いですわ」
「はぁぁあ………仕方ないですねっと」
「身体能力だけなら祓魔師向きですんに…」


ひょいひょい、と飛び降りる


































だだだだだ



「はっ、はっ、はっ」


あー

息が乱れるの、久しぶりだっ…
くそ…
というか…
なんか、おかしくないか…?

なんだあれ

漫画みてえで面白いけど、



銃って…!



しかも、雪男がだぞ!?
医者志望だろ!
なんで持ってんだよ…!

しかもなんか撃ちなれてるっぽかったし!
勝呂はそれをなんとも言わないし!



まじかよ

おれ、三週間で少しはこの学校のこと
わかってきたと思ってたのに……





足にもさっ、もさっ
という感触がくる

あ、学校一周したのか……
穴だらけのベンチが目に入る



…………ごめんなさい、本当に










「あー………」


とりあえず、どうしよう…か
教室戻ろうかな、五時間目始まるし…

や、それじゃ逃げれねえ

寮戻るか?

んー
危ない気がする
あそこの寮もある一室が穴だらけだし
そこだけなんか臭いし
なんか恐い



んー………

メフィスト、の所しかねー、か

仕方ねえ、背に腹はってやつだ
はっ!
というか、理事長なんだから、なんか知ってるはず…






携帯を開く

RRRRRR…


『はぁ〜〜〜〜い?燐くん?どうしました?』

「メフィストっお前の部屋ってどーやって行くんだっけっ」

『こないだ鍵あげたでしょう』

「扉どこだよ」

『どこでもいいからさしてください』

「えっ…とっ」



鍵、鍵………
あ、あった

えー、扉、扉………



「ちょ、いったん切るな」

『まったく、マイペースですねえ』


ぱたん、
携帯を閉じる

あー…
志摩はスマホだっけ
どうやって電話すんだろ
画面に耳のあととか、つきそうだな






















「りん……?」









ばっ!!!

と、前を向く


「なんだ、しえみか…」
「あはは、勝呂くんは?
一緒に食べるんじゃなかったの?」
「や、いろいろあって…」


ひょこひょこ、しえみに近づく



「はぐれたの?」
「はぐれねーよ、ただ、
…まあ、いろいろ」
「………ケンカしたの?」
「……んー」


まあ近い、
といって、へら、と笑う

じい、としえみが見つめてくる


「…かくしごと?」
「え?」
「はなせないようなことなの?」
「…………まあ」
「彼女にも?」
「……まあ」


あれ?
なんか、ぐいぐい来るな、


「燐、あのね、」
「お?」


ずい、と一歩近づかれて


「ゆきちゃんがね、言ってたの、あのね、」
「は、い?ゆき?」


ぽん、と一歩下がる


「恋人なら、ちょっとぐらい、束縛してもだいじょうぶって」
「………ああ、」


ぴた、と止まる
つられて、止まる


「でもね、だめかなって思うの」
「ん?」
「やっぱ、燐はいやかなって」
「ん?」
「束縛、好き?」
「や、好きでは、ない」
「そっか」
「うん」

「燐、握手しよ」
「え?」


ずい、と右手が出される
まっさらな、瞳
なにもうつしてないような
あれ?


「ほら、」
「お。おう」


しえみ?


「ん、」
「はい」


なんか、
すこし、
なんというか、



恐―――…………











「燐くん、ダメやッ!!!!!!!!」





パァンッ!!!!!



俺の、右手の中指から肘までの皮膚が、一直線に、割れた





志摩の声
上から聞こえた
なんだ、いたのか
どうした?
牛乳とか持って、変だぞ


しま………






















「燐くんッ!!!!」


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