[携帯モード] [URL送信]

厨二病
そんなローリングデイズ






宛先:メフィスト
件名:
――――――――

雪男に仕送りしねーとやばい






件名:Re.
――――――――

仕送りなら必要ないと思いますよ






件名:Re.Re2
――――――――


は?なんでだよ




件名:Re.Re2.Re3
――――――――


なんででもです
大丈夫ですよ☆




件名:Re.Re2.Re3.Re4
――――――――


お前…
雪男ってすぐ倒れるんだぞ
結構前のことだけどよ
電話したら,むちゃくちゃゼーハーゼーハー言ってたぞ





件名:Re.Re2.Re3.Re4.Re5
――――――――


あー
それは合宿の時ですかねー
あのときはですね,はい☆
予想外に虫が多かったものですから☆




件名:Re.Re2.Re3.Re4.Re5.Re6
――――――――


虫なあ…
うーん
まあ,とりあえずお前にまかせとく









「おっくむっらくーん♪」
「おお,志摩」
「メールしてたん?
つか,携帯もってたんや」
「まあ一応な」
「見て見てっ
俺スマホ世代っ!」
「むちゃくちゃ傷ついてっけど」
「俺結構動き回るさかい,
よー落とすんですわー」


ははは…
と急に遠い目をする志摩
なんだ?

裏門近くのベンチにて
隣に志摩が座る
今は放課後


「あー
遅いでんなー特進科は」
「その,なんだ?
坊って,頭良いんだな」
「変態やからなー」
「変態!?変態なのか?」
「せやー
こないだマンボウ見て興奮しよったわー」
「マンボウ!?」


嘘だろ
今から俺そんな奴とダチになるのか…?
正直,とてもイヤだ


「坊…坊すげぇな」
「てか奥村くん
もしかして坊って名前やと思てはる?」
「?
おう」


あはは,と志摩が笑う


「さすがにそんな妙な名前ではないですわ」
「はあ?
だって坊って呼んでんじゃん」
「それはですねえ,坊が旅館の息子やから…」
「旅館…」


マンボウ好きの旅館の息子
…だめだ,全然想像できねえ


「やべ,会話考えとこう」
「奥村くんと坊はあ〜
まあ,あわんっちゅーことはなさそうやけどなあ」
「なに?俺と似てんの?」


それちょっと嫌だ


「いやーそうじゃなくてですね
まあ坊がデコで奥村君がボコって感じですわあ」
「あー…デコボコな
足りない所を補いあえる的な感じで?」
「そう,そんな感じや
(今の例えさいっあくやな…!
記号にしたらなんかエロいやんか!)」


ぶんぶんぶん,と頭を振る志摩
なんだ?こいつ
楽しそうだな


「あー遅ぇなあ,ぼーん」
「遅いですねえ」
「あー………

(大丈夫,だよな?)


特進科,に,その,
奥村雪男っているんだよな?」
「おー
いらっしゃられるわー
何?知り合いやった?」
「いやいやいやいやいや全く,全然,知り合いじゃねえよ」
「(知り合いやな)」
「いや,ほら,お前とかしえみも知ってるからさ
どんだけ有名なんだよーって話」
「あー
そやなー
少なくとも一,二年には名前ひろまっとるやろなー
三年はどやろ」
「えっ!?」


そ,そこまで有名人…!?



「それにイケメンやし」
「イケメン!!??」


雪男がイケメン,だと…!?
そ,それなら俺だって…!
いやいやいや,親父が言ってたな
お前らは,にらんせーそーせーじだから,全然違うんだぞ,とかなんとか…
いやいやでも血はつながってるんだし…



「おい,志摩」
「はい?」
「俺ってイケメンか?」
「は?」


驚かれた
少しショックだ


「ほら,よく見ろ
なーんか,良い所あんじゃね?」
「よ,よく見ろて…」


ぐい,と顔を近づけ,身を乗り出す
志摩の目が見開かれる
おお,そういえば
よく見れば志摩も案外,意外に,まあ少しだけ,
…イケメンなんじゃね?

ピンクの髪の毛が似合うっつーのも,珍しいだろうし…




「……………奥村君」
「…おう?」
「………………………………あか――――ん!!!!!」
「おうっ!?」


びゅん!!!
と志摩がベンチから離れ,五メートルくらい距離が置かれた


「な,なんだよ!」
「あかんねん!あかんねんて!
なんかダメやねん!!」
「だ,だめ!?何がだ!
俺の顔のどこがダメなんだよ!!」
「ちゃうねん!そーやなくて,うあああああか――――ん!!!」
「志摩ぁ――――!!!」


ごろごろごろ,と地面を転がる志摩
やべ
俺の顔ってそこまで破壊力あんの?
俺この顔でしえみに告っちゃったんだけど
やべ
しえみ内心こんなブサ男と付き合うの?えーなんて思ってたり…!
やべ,身震いしてきた


「動悸が…」
「は?どんき?」

























「志摩,お前はなにしてんねん」


………え
なんか,きいたことあるぞ,この声



「あ,坊ー
やばいです俺,もう立ってられへん…」
「立てやさっさと
うわ汚いなお前」




うわお
あれですね
サマーセーターが微妙に似合ってますね
あのときと髪型変わってねー
あ,ちょっとのびた?
あはは,はは…


「で,なんや」
「あー
こっちが昨日話した」



まじかよ
お前



「奥村君ですわ」
「勝呂…?」



あいつと眼があった瞬間
俺は脱兎のごとく逃げ出した


















[戻る]


第3回BLove小説漫画コンテスト開催中
無料HPエムペ!