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厨二病
争いもなく平和な日常







「――――ん…しえみさん?どこですか――?」
「あ,雪ちゃんだ」
「ッ!!」


ばっと弁当をたたんで,近くの木へ登る


「え,えぇっ!?り,…」
「……しーっ俺は居ないことに(小声)」



「あ,ここにいたんですね,しえみさん」
「あ,う,うん,雪ちゃん」
「しえみさんが前にほしがっていた,植物の資料があったので,持ってきました」
「あ,ああ,あ,ありがとうっ」





(うわ!うわ!うわぁぁあ…!)

雪男だ
半年以上ぶりだ
背ぇさらに伸びてる
ほくろも増えた気がする
うわ
うわ…!

(雪男だ…!)


しえみと話している
笑った顔はそこまで変わっていない
ただ,うん,筋肉ついてるなー
眼鏡,デザイン変わってないけど,なんか綺麗になってる…?
なんだろう
割ったのか?
つーか…









(……仲良いな,こいつら)


さっきから二人できゃっきゃうふふな感じになっている
なんというか
うーん
なんだろう


(くそ,さっさと去れ!去れぇ――――!!)


長い!
さっさとその紙渡せよ!
なんでこんなに長い…

はっ

まさか雪男…
しえみが…!?


「しかししえみさん、珍しいですね」
「…え、?」
「以前はずっと図書室で」「ゆ、ゆゆ雪ちゃん!」


ん?
なんだ?
しえみって,あんな大声だせたんだな
なんだよ
俺の時も,案ぐらい大きい声で喋ってくれりゃあ良いのによ


「あ…すいません
でも,この間から急に元気になって」「雪ちゃんってば!」


? ??
な,なんか
けんかしてるっぽい,か?
え,でも
雪男としえみだぞ?
…しなさそう…なんだが


「あのね…雪ちゃん
わ,わたし,もう大丈夫なんだ
大丈夫なんだよ?
い,いま,いま私,前の私じゃ,ないの
ちゃ,ちゃちゃ,ちゃんと,
話しかけたり,わ,笑ったり,できるんだよ」


話しかける内容はひどいけどなー…


「だからね,もう,わすれ,忘れて欲しいの
昔の,恥ずかしい,恥ずかしい私なんて
忘れて欲しいの」
「…しえみさん…?」
「い,いい,今まで,ありがとうね!
ど,同情,してくれてたんだよねっ
う,うれしかったから
もう良いんだよ?
ありがとう,雪ちゃん」
「しえみさん,僕は―」
「雪ちゃん
私ね,雪ちゃんのこと,す,すす好きだけど…
昔の私のこと知ってる雪ちゃんは,
い,いいい,いいいい,い,や,…かな」


……なんか
なんか,しえみ
お前,昔の俺みてえだぞ
喧嘩ばっかして,自分が嫌いで,消したくてたまんなかったときの俺と
お前
大事な奴に会ったり,しなかったのか


「………はい,わかりました
…これからも,よろしくお願いしますね」


少し眉が下がった雪男
…お前も,なんでなんも言わねえんだよ
お前,しえみに超自己中なこと言われたんだぞ
少しぐらい,言い返せよ,ばかやろー















ざっ




「!燐
ほら,もう雪ちゃんいないよ?
なんか,わ,わかんないけど
雪ちゃんのこと,さ,さけてるんだね?」
「まあ,さけてるっつーか…
それよりよ,しえみ」
「な,なあに?」


こいつは今まで無条件で一緒にいてくれたやつらが
いなかったんだ
ああ
それは仕方ないと思う
そうだ
だから

俺が,なってやりたいと,思えた



「俺と,付き合ってくれ」










―――――――――
なんかどろどろ展開
次京都組いきまーす
つか結局資料?もらってないよしえみ


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