シナリオライターの憂鬱
私の書くシナリオは全てハッピーエンド。
恋愛にしろ、友情にしろ、主人公がイロイロな壁を乗り越え、最後はハッピー。あぁ、ありきたり。なんてつまらないのだろう。書いてる私が言うことじゃないのだけれど。
そもそも日常がありきたりすぎるのだ。刺激がない。気分転換に外に出てみてもなんにも感じない。あれ、こんなこと言っちゃって私は本当にシナリオライターか?
…あぁ、そうか。
ただ日常を過ごすだけじゃ駄目、ってこと。
自分で日常を変えてみればいいんだ。
そうして出来たのは最高のバッドエンド。
主人公の行く末は連続殺人の罰。
主人公のモデルは刺激を求めたシナリオライター。
結局シナリオライターが求めたのは最高のハッピーエンド。
名誉も地位もお金も誇りも家族も全てを失い残ったものは、馬鹿らしい後悔だけだった。
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