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に。ひえーっ


私は今中庭の入り口に居ます。
メリサさんに頼まれたお仕事をすべく。



かれこれ30分程。


何でかって?

…それは中庭で乱闘してる人に言って欲しいなー。


銀髪ロン毛の男の人と
さっきの金髪の王子くん。


大体、何でこんな優雅な所で乱闘になるのよ!?

しかもよく見たら白髪さん刀出してるし王子ナイフ投げてるし!?


大丈夫かイタリア!?


そんな事を思いつつ、どうしようか、とうんうん考えていたら、

急に私に向かってナイフが飛んできた。


「ぎゃっー――っ!?」


間一髪。ギリギリ避けた。
…ないす私。


顔の一ミリ横にナイフが刺さっているのは見ない事にする。

「お、さっきの女じゃん。
つか何避けてんだよ死ねよ。」

えっ…と何か無茶苦茶言われてるような気がしないでもないけど気にしない!!

私ポジティブだからさ!!
つかぶっちゃけ図太いからさ!



…あー悲し。



「う゛お゛ぉい、ベル。その女は誰だぁ?」

…うおっ、白髪さんっ
濁点多いっすねぇ。


「ん?あー、ここのメイド。新入りの。

つか俺えっらー。
こんな奴の事おぼえてんなんて。」

あ、当たり前か、俺王子だもん、とかほざいてる横の金髪さんは適当に流す。

「そうかあ゛ぁ。
俺はスクアーロだ。よろしくなあ゛。」

「あ、神崎満千流です。
よろしくお願いしますっ。」

おっとー、良い人そうだよ―。
あー泣きそう。


しかし感動して胸を押さえてみている私の横から口挟んできたのはやっぱりコイツ。

「俺王子だから王子って呼べよ。」

「えっとー…?
ちょっと理解し難いですねー。

というかさっきベルって呼ばれてませんでした?」

「サボテンなるか?」
「すいません。ホントすいません。


口が滑りました。」


「てんめっ王子に喧嘩売るとかまじ殺す。」


王子くんが本気でナイフを構えてきたので
私も慌てて本気で謝る。

殺されたら、たまらない。


「ちっ。しゃーねえな。
俺王子だから許してやるよ。」

ししっ王子やっさしーとか言いながら城に入って行く王子くん。


何なんだあの人は。
私の人生の中でもにゅーキャラだ。



希少価値だよ希少価値。


「ところでなあ゛満千流」

「は、はいっ!?何でしょう?」

スクアーロさん…やっぱり凄くキレイで美しい髪ですね。

私とは大違い。
うらやましいなぁ

「私の髪と交換してほしいよ…」

「あ゛?」

「…っえ?あ、イヤイヤ忘れて下さい。
心の声漏れただけなんで。」


しまった―…。
しかも髪なんて交換出来ないからね!?

バカじゃん私!

てゆーかこれじゃ只の変な人だよ
スクアーロさんドン引きだよ


「…お゛前変わってるなあ゛とか言われる事あるだろぉ」

「え?あぁ今自分で私バカーとかは思いましたけど。」

「(…何なんだぁ?こいつは…)」

うわあ、めっちゃ白い目で見られてるよ。
初対面で此処までされる人あんまいないよ。


どんだけ悲しいんだよ私…。


「…あ。
あの―そういえば此処どこですかね?」


は?という顔をされました。
ですよねー。

大丈夫お兄さん。それが普通の反応だからさ。


「いや…あの色々あって訳分かんないまま此処で働く事になっちゃったー、みたいな。」


いや全然みたいな。じゃないじゃん。


「そうかあ゛。

良くわからねぇがとりあえず此処はボンゴレの独立暗殺部隊ヴァリアーだぁ。」

あ、そうなんですか。
此処は暗殺部――

――ちょいちょいちょい。
タンマタンマ。

「あ、暗殺…?え…此処あのヴァリアーなんですか!?」

ヴァリアーってあれじゃん。
凄く強い所だよね?

昔ちらっと聞いたことある。
信じられないくらい強い人の集まりだって
私に銃を教えてくれた人が言ってた。

会ったら逃げろ、とも言われた。


けど、ごめん。逃げるどころか入っちゃいました。


…笑えねー。



「う゛お゛ぉいお前、ヴァリアーを知ってるのかぁ?」

「あ、何か風達の噂で聞きました―。」

「…そうかぁ(…本当にコイツは何なんだぁ?)」


うん、上手にかわしたぞ。


「ってあぁぁぁああ!!」

「う゛ぉっ?何だぁ、どうした?」

「かかかかかかかか…」

「……ほんとにどうしたぁ?蚊でも居るのか?」

「そんな訳無いじゃないですかぁ!

いや、というか…


か、花壇、花壇が、死んでる…。」

どど、どうしよう。
ぐっちゃぐっちゃだよ。


花とか土に埋もれてるし―――。


「な、何これ…。
どうやってコレ水やればいいの…?」

「(…もう水やるのは無理じゃないかぁ?)

う゛お゛い、それよりも誰がやったのかのほうが大事じゃないのかぁ?」

「――イヤ、それあんた達だよ!?
全く他人事だと思ってるけど違うよ?

てゆーか花どーすんのよー…。」

「再起不能だろうなあ゛」

「うるさいっ!!つかあんたのせいだからね?」

分かってる?と聞くと

分かってるけどよぉ別に問題ねぇだろお、とか言いやがったから

花壇の花にやるつもりだったジョウロの水を思いっきり掛けてやった。

ざまあみそかつ。

とか言いながら逃げてる私の足は何なのだろう。

理解不能だ。


**


そして、この人達に出会ったがために私の人生は思いもしない方向に進んでいく。



そんな事今の私は全く知らないけれど

******

どたばたばたどた、でした。

此処まで読んで下さった##name_1様##有り難うございました。

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