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じゅうろく。いずこに


私は今ある扉の前で躊躇っている。


何故なら黒く塗られ、重苦しい程の品格を漂わせるそれは、
前に立つだけで逃げ出したくなる程の重圧を醸し出しているからだ。

しかし、堪えなければならない。
私には、使命があるのだ。

この扉の向こうに居る最後の同朋に、我等の生き残りに、伝えなければならぬ事
がある。

使命を全うするまで私は死ぬ訳にはいかないんだ!

大きく息を吐いて勢い良く扉を開く


「全快しましたああぁぁああ!!」


その途端静まり返る室内
その沈黙を破るかの様に声を発した王子君も
「…は?」
とかろうじて返すのみだった

「もうもうもう、テンション低いねえ君ら
せっかく満千流ちゃんが熱から復活したっていうのに」
極上の笑みを浮かべフランの背中をバシッと叩くと「うざー」と言う声と共に私
の周りに大量の蛇が現れたからこれ以上無い程本気で謝った。

気を取り直して本題に入る。
「ねえ、ぼしゅ居ます?」

「…大方予想は出来るけど一応確認しとくわ満千流。
ぼしゅってどなた?」

「XANXUSさん。」

あー…と哀れむような皆さんの声。
何、私の頭を哀れんでるんですか。そんな今更な。

と、とりあえず、とルッスさんが口を開く。若干動揺している様に見えるのは置いておくことにする。
「ボスの居る場所は私は分からないけれど、きっとレヴィが知ってるわよ」

「あ、そっか。レヴィさんはボス大好き変態ストーカー親父さんだもんね。」

「親父ではない。お兄さんだ。」

「変態とストーカーは良いんだ。」

いや、違うか、と言った後で思い直す。

良いわけでは無い。レヴィさんは私の言った事をさほど気にしていないのだ。

おそらく私がXANXUSさんに会いたい理由の方が気になるのだろう。
そう思っていたら本当にそれをそのまま聞いてきたから手に持っているクッキーを見せながらこう答える。

「あ、差し入れをし「書斎にいる。今すぐ行ってこい」

はい。どうもどうも。
行って参りますね、


この間の任務への文句を言いに。


******

短い。ひたすら短い。
ですが何となく此処で切ります。

読んで頂いて嬉しいです。
有難うございました。


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あきゅろす。
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