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※捏造梵×弁
※文中、残酷・グロいと思われる表現があります。

そんなのでもOK!という方のみご覧ください。
読了後の苦情は受け付けません。
自己責任でお進みください!










Are you OK?










Are you Ready?










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 庭の月明かりの照り返しだけが部屋を照らす。
 向き合って座った、己と弁丸の間に、一本の短刀。
 弁丸はまっすぐに、布を取り去り貌全てを晒した己を射るほどの強い目で見つめてきた。
 その目を正面から受け返す。
 覚悟は変わらない。
 幾刻、そのまま黙ったまま見つめ合った後、弁丸はその手に短刀を静かに取った。
 小さなその手はわずかにも震えていない。
 右手に柄を握り、左手が鞘を取り払い、立ち上がった弁丸に頷いた。
「やれ」
「……はい」
 ぎゅ、と短刀を握り、弁丸は左腕で己の頭を抱えた。
「某に、掴まってくだされ」
「いや。耐えてみせる」
 そこまで動かなかった弁丸の表情が、くしゃり、と崩れた。
「梵天丸様の苦痛、某にも分けてくだされ……!」
 涙いっぱいをその大きな瞳にたたえて、弁丸は何度も己の名を繰り返した。
「梵天丸様、梵天丸様……!」
「……弁丸……」
 優しい弁丸。律義な弁丸。
 惨いことを頼んだ。
 ――しかし、弁丸以外の誰にも頼めなかった。
 この目は、この顔貌は、己の弱点になるだろう。
 隠せばいいと思った。しかし、それは逃げだ。
 天下に覇を唱えようという者が、そんなことで、叶えられるわけがない。
 弁丸は泣き出しそうな顔を近づけた。ぱちり、とひとつ、瞬きしたひょうしに、両眼から光のような雫がこぼれ落ちる。
 その涙は流れるままに、額をこつりと重ね合わせた。
 どくり、と心の蔵が打つ。
「――梵天丸様に誓いまする」
 それは、自分が、
「梵天丸様は、某に天下を見せてくださるとお約束くださった……ならば、某は日の本一の兵になりまする」
 弁丸に、天下を約束した時にしたのと同じ行動。
「梵天丸様が天下を目指されるその戦、一番駆けとなって道を開きまする」
 ぽたりぽたり、と雫が二つ、己の袴の上に落ちた。
 温かい掌が、両頬を包んで、泣き顔のままで弁丸は強い眼差しで笑った。
「共に、天下を」
 弁丸の腰に腕を回し、思いきり抱きしめた。
 腕の中に落ちてくる弁丸の脈動すら感じた。
「梵天丸様……」
 弁丸の濡れた瞳に己がうつる。
 醜い化け物の半面。それなのに、弁丸は視線を揺らがすことはない。
 そ、と己の崩れた肌に弁丸の柔らかな頬が当たり、醜く突き出た眼球に唇が触れた。
「大好きでござる、梵天丸様」
 次々に浮かび流れる涙をぼろぼろと流しながら、弁丸は笑った。
 だから、自分も笑ってみせた。
 そして弁丸を見つめる。

 両眼そろえて――たとえ既に見えていなくとも、この両目で弁丸を見ることはこれが最後。
 ならば、その限界まで、弁丸を見ていたかった。


 弁丸が、己の頭を抱え直した。
 その腕を強く握り、もう片腕を弁丸の背に回して強く抱きしめる。

「……やってくれ」


 刃が静かに右眼に沈むまで、梵天丸は視線をゆるがすことはなかった。



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この話で書きたかったのが、このシーンでした……!
書いてからグロさに気づいた私のお馬鹿orz

でも一番書きたかったのが書けたので満足!!

あ、あと書きたいシーンがまだいくつかあるので話は続きますw

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