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節分(※現パロ)
小十郎・佐助は大人。政宗・幸村は小学生での現代パロホームドラマ(何?)。
小十郎と政宗、佐助と幸村でそれぞれ暮らしていてお隣さんです。

パロディやキャラ崩壊が大丈夫な方のみお進みくださいm(_ _)m







 きょうはせつぶんでした。
 おにはおれがする、というと、まさむねが、「おまえ、ちっちゃいから鬼じゃない」というんで、けんかになりました。
 さすけが「政宗君は幸村に豆ぶつけて痛い思いさせたくないんだよ」っておしえてくれたので、なかなおりしました。
 もとちかにーちゃんが、イワシをもってきてくれたので、もとちかにーちゃんに、まめをぶつけることにしました。
 まさむねはいっぱいぶつけていて、もとちかにーちゃんは、いたそうでした。
 おれがやらなくて、よかったな、とおもいました。
 それから、さすけがつくってくれた「えほうまき」をこじゅうろうさんとさすけとまさむねと4にんでたべました。
 おれはちゃんとしゃべらないでたべられたけど、まさむねは、とちゅうでわらってしまったから、びょうきとかしないかしんぱいです。
 えほうまきはおいしかったです。

<ゆきむらの日記>





 恵方巻なんて海苔業者の陰謀なのに、小十郎や佐助はいそいそと海苔を巻いて太巻きを作っている。
「おまえなあ、少しは遠慮しろよなあ」
 豆をぶつけられたところを摩りながら元親が言う。
「元親、普段から『鬼ヶ島の鬼とは俺のことだ』とかホザいてんじゃねえか。鬼なんだろ。なんでうちに上がり込んでんだよ。豆足りねえか?」
「もう勘弁しやがれ。イワシ届けに来てなんで鬼の役までさせられるんだよ」
「幸村にさせるわけにいかねえだろ」
「あー……マセガキが」
「うるせえ」
 床に落ちてる豆を何粒か拾って、鬼の面を頭にひっかけたままの魚屋の元親にぶつけた。


「恵方巻出来たよー!」
 元親が店に戻りしばらくした頃、佐助の声がかかる。
 幸村と一緒にダイニングに向かうと、皿にでん、とおかれた海苔巻きが4本。
 そのうちの2本は、自分と幸村のものだろう。小さく細めだ。
 幸村は目をきらきらとさせて、太いのを掴もうとしたので、「おまえはこっち」と細いのを持たせた。
 残念そうにしながらも、太いのを大人たちが手にすると、納得したらしい。
 自分の太巻きに今にもかぶりつきそうな顔をした。
「今年の方角は……あちらだな」
 なにやらメモを手に、小十郎が指さした方を向くと、ちょうど、みんなが自分を見るようになった。
「政宗君はうしろ向いてね」
 くるりと振り返ると、みんなで同じ方向を見ていることになる。つまり、自分以外の3人は、今、己の後頭部を見ているわけだ。
(……へんなの)
 いったいこの風習に何の意味があるのか、海苔業界を締めあげたい。
 しかも、この太巻き一本をまるまる、無言で食いつくせ、という。
 流石に佐助が作った海苔巻きなだけあって美味しいと思う。しかし、茶も飲めないで食べ尽くせとは酷だ。
 それに。
(Shit……)
 やっぱり。
 海苔巻きも半ばをすぎてくると、海苔から寿司飯がこぼれそうになる。きっちりと巻かれた海苔も崩れていく。
 それをなんとかキープしながら食べるが、食べれば食べるほど元々の形状を失っていく。
 それに。
 全員が、今、同じ方向を向いて。
 ひたすら無言で。
 苦闘しながら海苔巻きを食べている。
「…………」
 シュールすぎないか!
 これが今、各家庭で為されているのだ。
 日本全国で!
「……っ……」
 だめだ。
 想像すると笑えてくる!
 ふるふると肩がふるえる。
 それをもしかしたら後ろの3人が見てるかもしれない。
 そう考えると、どんどん笑いが止められなくなっていく。
 崩れていく海苔巻き。こらえ切れない笑い。
 あと少し、食べきってしまったら大声で笑ってやる。
 そう思いながら必死に食いついていると、後ろで、ぱん、と手を合わせる音がした。
「ごちそうさまでござる!」
 小柄な割に大食らいの幸村が己より先に立べ終わったらしい。
 とことこ、と足音。
「まさむねはまだでござるか?」
 無邪気に首を傾げる幸村が視界に入る。
 自分はというと、みっともなく崩れた海苔巻きを必死にほおばり。
「……っ、……!!」
 だめだ。
 限界。
「……っく、はははは!」
 手の中でついに分解した海苔巻きを何とか持ちながら、その場に座り込んで笑ってしまった。


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ゆきむらの日記で終わろうと思ったのですが、そういえば政宗視点っていうのはないな!と思ったので付け足してみたら長くなりましたw
……うん、こんな小学生がいたら怖いと思う。

ちなみに、元親が届けてくれたイワシは頭に柊の枝さして戸口に挿されていますw
そこまで書けなかった−!

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あきゅろす。
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