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標的117より


「おまえの勝負は明日になりそーだぜ」

あなたの声が聞こえた。

「調子はどーだ?」

…随分と分かりきったコトを聞くんだね。
そんなコト知りたいの。

なら、


「試してみなよ」


試してみなよ。
あなたが僕をどれだけ強くしたか。

…悔しいけど、それは変えようのない事実。


「いや…もう今日はいいだろう…」


つまらない答え。
…ああ、そうか。
あなたは部下が居ないと駄目だった。


「…明日、頑張れよ。オレは見に行けないけど…」

「ふぅん」

…そう、来ないの。

「悪いな」


僕が落ち込んでいるように見えたんだろうか。
あなたはすまなそうな顔をしていた。


「…あなたが居たって何が変わるでもないよ」

…僕は

「必ず勝つ」



そう。
僕は自分の意志で戦うだけ。
誰にも指図はされたくない。

ただ。
あなたが喜んでくれるなら、

それも僕の意志だから。


だから、負けないよ。

これは、あくまで自分の為。


…きっと。











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