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good see you

(さよなら)

(その瞬間は ほんの少し寂しい)





「じゃあ、俺帰るから」
「うん」

(帰って欲しくなんて ないけど)


ぐるぐる、ぐるぐる。頭の中を占める、綺麗とは言えない感情。独占欲。寂寥感。そんな、色々(曖昧過ぎて 難しい)

手を伸ばせば、直ぐに届くのに。

…否、
伸ばした手は 力無くうなだれる。


「じゃあ、ね」

「お…、」


ぱたりと 亮の動きが止まった。それからじっとボクの顔を眺めて 小さく息を吐く。


(上手く 笑えなかったかな)


ああ、ごめんね亮。キミを困らせたい訳じゃないのに。言葉にしようとして、けれど 想いは胸の奥で詰まってしまって、伝えられない。


「ばーか」

「…?」


トン、と胸を軽く叩かれて。もう一度亮に視線を下ろせば、少し呆れたような、困ったような でも暖かい表情で。


「また、な 薫」

("また")

「…うん また、今度…?」

「そ」


それで良し、と亮は小さく笑った。何が良かったのか、直ぐには理解出来なかったけれど。それでも亮は満足そうに笑ってくれて。


--ああ、そっか。
(さよならは 確かに別れの挨拶で)

(でもそれは、また会う為の約束で)


「亮は、すごいね」

「は?」

「うん、すごい 亮はすごい」

「…訳分かんね」


キミにとっては当たり前の事でも、ボクにとっては特別な事で。

気付かせてくれたのは (何もかも) キミだから。


「ありがとう、亮」


("さよなら"の代わりに感謝の言葉を)







+++
本命の二人。突発的に書いたので、説明するのは難しいなー。何となくほのぼのした感じで! ね!



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