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3

溺れる


--オレは、ただ

ユウに--






「…い、おい…」

--ブックマンに心は要らない--

--でも…


「…ラビ、起きろ!」

「ぐぇ?!」


任務の途中、とある駅のホーム。

いつの間にか寝てしまっていたオレは、
…ユウに蹴り起こされた。

穏やかな汽笛の音が聞こえてくる。


「…あれ、もう時間?」

見上げると 仏頂面したユウの姿。

…ああ、駄目だ。
そんな顔してても可愛く見える。


その長い髪も、

瞳も、

声も、

全てが愛おしい。


「行くぞ」

「あ、…うん」

…、
先に歩き出す恋人を、少し遠くから眺めて。


--ブックマンに心は要らない

--でも、今は良いだろ?


「今は、ユウがオレの全て。」


眩しいくらいの太陽を仰ぎ見て、そっと微笑みながら呟いた。











あきゅろす。
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