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4-21

どうも、地上に舞い戻った天使こと市ヶ谷島です。
皆さん、僕はみなさんのもの、うわやめ、なにをす(ry

と、いう冗談はさておき、現在、僕はとあるクラブの地下におります。
これがまた、ここに下りてくるまで、なんだかカジノっぽいあれやそれやの中を突っ切って歩いてきてしまったのは、気のせいでしょうか・・・。
い、違法カジ・・・いや、僕は何も見てなかった。僕は何も知らんぞ!
もし、今警察に踏み込まれたら、黒さんに拉致られたって言おう。
今、黒さんが一心不乱に読みふけっている、笹の処女作を欲しがった黒さんに、本ごと僕も拉致られたんだって言おう。よし、イケる。自分を信じようぜ。
っていうか、そんな心配してるなら、さっさと帰れよって感じですよね。僕もそう思います。
僕がこの場に留まってるのは、もちろん留まらざるを得ない理由があるからで。
理由って言うのは・・・

僕は、自分の真上にある黒さんの顎あたりを見上げ、自分の腰にからみついているがっちりとした白い腕をぱむぱむと叩いた。

「黒さん、黒さん、いい加減この手離してくださいよ〜」
「・・・・・・・・・」

はい!きたこれシカトー!!
これで、五回目だからね!マジ、目の前の活字に集中しまくりだからね!
こころ、まっしぐら!って、もう笑うしかない。

”黒”のホームである、このクラブに帰ってきてから、黒さんはずっとこの調子だ。
案の定、笹の処女作の誘惑に負けた黒さんは、僕をコンテナの上から下ろしてはくれたけど、その腕はずっと僕の腰に絡んだまま。
今なんて、ほぼ黒さんの片膝の上に座ってるからね、僕。
正直居心地は悪い。
こんな体勢に素面でなれるのは、ぶっちゃけ兄ちゃんズ相手だけなんだよ。
そのほかの人たち相手じゃ、恥ずかしくて恥ずかしくて仕方ない。だって子供みたいじゃん!
兄ちゃん達相手だと、どうしても弟気質が抜けないから、恥ずかしくないんだけどさぁ・・・

だからなんだか尻の座りがよくなくて、さっきからなんどももぞもぞと座りなおしているものの、黒さんからのリアクションはゼロ。
手元の紙の束を見ると、今現在、四分の三読み終わっているから、あと少しの辛抱なんだろうけども。
っていうか本の中もそろそろ山場だから、邪魔したら殺されるな。
あと少しなんだから、我慢してるか。



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あきゅろす。
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