ああ悲しき人生かな(笑)




「あれれれん?なぁーにしてんのぉ?」

「あ?」




ふと、最近嫌でも聞かされてる変に間延びした声が聞こえてきて、顔を上げると僕を囲んでいた人たちが横を向いてた。

それと同じ方向に首を向けるとそこには、




「お、お前は、」

「ちょぉー楽しそぉなことしてんじゃーん、俺も混ぁぜて?」

「九条んとこの三犬…」




(たぶん)リンさんがいた。
ワイシャツのボタンを第三まで開けてて、中の首元がダボッとしてるシャツが丸見え。

ズボンも腰あたりまで下げてて、目の前にいる人たちと変わらないように見えるのになんだかリンさんがやると雰囲気がでるとゆうか……。

涙で霞んだ視界の中、そんなことを考えてるとダルそうに首を傾げたリンさんと目があった。(ような気がした)




「あ。あぁ〜あ、ウサギちゃんじゃん」

「う、うさぎ?」

「こいつがかよっ!?」

「うんまあねぇ、いちおー仮って感じのー」




う、うさぎ???
仮????

リンさんが言った“ウサギ”のキーワードを聞いた途端、目の前の人たちは驚きに目を見開いて僕を見た後、僕とリンさんからまた距離を取るように後退った。




「でえー?俺のぉ質問のぉ答えはぁ?」




表情はわかんないけど楽しそうな声色で段々と近づいてくるリンさん、視界が歪む中段々と表情が見えてきてやっと見えたリンさんの顔は、物凄く楽しそうに、笑ってた。

それは子供が玩具を見つけたみたいな、自分だけのペットをもらったような、無邪気な笑み。




「…っくっそ、テメェんとこのうさぎだって知ってたら手ぇだしてねェよっ!!!!」




着実に距離を縮めるリンさんにそう吼えると、男の人たちはバタバタとリンさんとは逆方向に走っていった。




「おーれーはぁ、たぁだ『なにしてんの』って聞ーただけなのに。

ねぇ?」

「え、」




僕の目の前までくると男の人たちの背中に笑いながらそう告げたリンさんが不意に首だけ回して僕をみる。
ねぇ?って首を傾げたリンさんを見た瞬間視界がぶれた。

…ぶれたぁ!?




「、っ!!!」

「わーお」




っっっっっ!!!

…っ、…ん?
あ、れ…痛く、ない。

反射的に閉じていた瞼を開けるとそこには、近い。
ち、ちか?近い、リンさんの麗しゅうお顔が(混乱)




「ふふ、きょーはたつじゃあなくて俺の腕の中だね」




はい、でじゃびゅううぅぅっ!!





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あきゅろす。
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