外はジリジリと焼け付くような太陽の日差しがさす中、クーラーの効いた室内に俺と黒子っちはいた。
「暑いです」
黒子っちがぽつりと、そんな一言を零す。
外にいるなら分かるけど、クーラーのかかっているこの部屋で暑いなんて、黒子っちって実は暑がりだったり?
「クーラー効いてないんスかね?」
クーラーのリモコンに手を伸ばす。設定温度は25度で、地球にも優しくないし暑さも感じない程だと思うけど。
「…まぁ、一番の原因は黄瀬くんなんですけど。」
「…へ?」
何で?と聞く前に黒子っちは下から覗き込む様に睨んでくる。
知ってか知らずか上目遣い。
「黄瀬くんがひっついているから暑苦しくて仕方がないんですよ」
そう言って黒子っちは何とか俺を引き剥がそうともぞもぞと動くけれど、抵抗の効果はないと判断したのかすぐにおとなしくなった。
「今日だけですからね…」
ぼそりと小さく呟く黒子っちを潰れそうなくらい強く抱きしめた。