拍手ログ1
「…あの、黄瀬君、」
頭、重いです。
と言ってみても頭の上に置かれている黄瀬君の顎が退かれる事はなく。
むしろその逆で、黄瀬君は後ろから回している腕に力を入れる。
……当然、体格や力の差で抵抗なんて出来る訳もなく、されるがままになってしまう。
出来ることなら読書の時間を潰してほしく、ないんですけど。
それを言えば、この大きな犬の様な黄瀬君はきっと目を潤ませて泣きついてくる。
はぁ、と一度溜め息をつき視線の先にある本を閉じ、黄瀬君を見上げた。
「黄瀬君、ボクに抱きついていて楽しいですか?」
「もちろん!だって黒子っち可愛いし柔らかいし人形みたいで触り心地最高だから!
黒子っちにくっついてると楽しくなるっス」
当然、と言わんばかりに輝いた笑顔と早口でまくし立てる黄瀬君はなんというか…、ムカつきます。
「じゃあ、ボクもくっついたら楽しいですかね?」
え、と黄瀬君が驚くと同時に緩くなった黄瀬君の腕を外して、くるりと体の向きを反転させる。
何をされているか脳がついていっていない黄瀬君の反応を見ながら、黄瀬君を抱きしめた。
「黄瀬君、」
真っ赤になって、こちらを見下ろす黄瀬君に向かって一言。
どこが楽しいのか
分 か り ま せ ん ね
(第一、男に可愛いなんて言うのは
非常識です。
そんな言葉は女の子にでも
言ってて下さい。)
(ち、違っ…、
黒子っちは特別なんスよ!?)
お題:)確かに恋だった
120528
開設時から今まで
拍手に居座っていました。
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