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君の笑顔が見たくて


廊下に見慣れた存在を見つけ、声をかけた。


「黒子、」


それは、色素の薄い髪を持った、表情がなかなか変わる事の少ない後輩で。
名前を呼ばれた黒子は少し気だるげにこちらを振り向く。


「何ですか」

「腸が超痛い」


黒子の返事の後についさっき思いついたネタを言ってみる。
少し想像はしていたけれど、想像通り黒子は呆れた顔でこちらをじっと見つめた。間をおいて黒子から溜め息。
朝からずっと、黒子に様々なネタを言っているからだろうか。
黒子が眉根を顰めた。このネタもボツか。


「伊月先輩、」


また新しいダジャレを考える為にメモ帳を広げ、視線をメモ帳に落としたまま、黒子に返事を返す。

「朝から思ってたんですが、どうしてボクにやたらと、」


構うんですか、とでも言おうとしたのだろう。黒子に最後まで言わせずに質問に答える。


「だって黒子ってなかなか笑わないだろ?だから、

黒子を笑わせることが出来たら、腕が上がった証拠じゃん。」


なんて言ってみるけれど、
ホントはただ単に黒子の笑顔が見てみたい、それだけの理由。


言える訳もないその言葉はそっと心の隅にしまっておこう。

くす、と小さな声が聞こえた気がしてふと見やると、表情の少ない後輩がそっと微笑んでいた。




(初めて見た君の笑顔はこんなにも)

  (愛おしい)




090528
駄文度が急上昇中です
誰か月黒を書いてくれ!
好きなのにうまく表現できないorz


あきゅろす。
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