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(………は)
えーと、待ち合わせの場所で志乃達と一緒にいるあのイケメン二人は誰。


沙依ちゃんがいることを想定していたが何故か二人ほど多い。男だし身長無駄に高いしなんか目立ってるし。とりあえず笑顔であたしの名前を呼びながら手を振る志乃をシバきたいがなんか面倒くさそうなので逃げよう



「ちょ!知らんふりしやんといて!いま明らかウチと目ぇ合ったやん!」

「…おまえ、相変わらず足速いね」



結構距離あったはずなんだけど、と制服越しに感じる熱に視線をやる。ていうかこの体制にデジャヴ感じるんだけど



「はいはい、じゃあウチが紹介するから行くで人見知りの千榎ちゃん〜」

「あたし別に人見知りしないんだけど」

「ウチの親友の千榎です!」

「聞けよ」



あれよあれよという間に沙依ちゃんwithイケメン共のもとへやってきたあたし達。志乃はあたしをイケメン共の前にずいっと押しやがった。…。えー、めんどい



「…どうも、水原千榎です」

「白石蔵ノ介や。話は沙依からよぉ聞いてんで」

「沙依ちゃん?」

「ふふふ…沙依と白石はねーお熱い仲なんやでー」



気味の悪い笑い方をする志乃に若干引いたがその内容にあたしは目を丸めた。つい沙依ちゃんを見やるとあははと誤魔化すように笑われた。しかし白石くんとやらは志乃の言い方に不服そうだった



「志乃…自分その言い方どうにかせぇや」

「でも間違ってへんやろ?」

「……普通の言い方で頼むわ」

「沙依と白石はバカップルですーって?」

「今度財前に会ぉたら志乃が違う男ナンパしとったでって言っとくわ」

「残念ながらそない嘘を光に伝えても喜ぶだけやからな!」

「志乃、それ大声で言うことじゃないよ」


「?」



なんとなくこの白石くんと志乃が仲が良いことはわかったが、ざいぜんひかるって誰だ。いやわかってもどうにもならないから別にいいんだけど。どうしようかと思ってなんとなくもう一人の黙りっぱなしの金髪のイケメンに視線を移せばなぜかめっちゃこっちを見ていた。まさかあたしがこのタイミングでこっちを向くとは思わなかったのか金髪は一瞬肩をビクつかせた



「え、なんかごめん」

「や……あの、水原さんってどっから来たん?」

「神奈川だけど…どうして?」

「っなななんでもない!急にすまんな、俺は忍足謙也や。よろしゅう水原さん」

「?こちらこそ」



なんかよくわからんが挙動不審な金髪だな。だが特に嫌な感じはしないので大して気に留めず志乃の名前を呼んだ



「どうしたんマイハニー」

「きもいよダーリン」

「ノってくれたくせにひどい!」

「はいはいごめんごめん。…で、これからどうすんの」

「…あ!そういえば白石達はどうするん?」

「俺らはこれから中学校の方行くつもりやで今日は遠慮しとくわ。すまんな」

「……ん?」



もしかしなくとも白石くん達はただ談笑していただけなのか。てっきり一緒にどこかへ行くのかと思って無駄に構えていた分なんだか肩の荷が降りた気分だ。だって初対面の、それも友達がいるとはいえ男とプライベートで数時間を共に過ごすのはあたし的に疲れる主に精神的に。二人には悪いが些か嬉しい展開である



「ほな、また明日な」

「うん!じゃあね」



片手を上げて颯爽と去っていく白石くんに沙依ちゃんはお花全開でお見送りだ。…乙女だな、ほんと。あたしには到底無理だ
金髪の人(名前なんだっけ)がちらっとあたしを見たので軽く会釈をすれば向こうも同じように返して白石くんの後を追いかけていった。なんなんだあのあたしに対する対応は



「よっし、どこ行く?」

「決めてないの?」

「……やっぱり」

「じゃあお昼ご飯でも食べに行こ!」

「…アバウト」

「千榎シャラップ」

「あ、志乃何キロだった?」

「沙依シャラップ。ていうか沙依まで聞くの!?」

「?」

「いやいや無垢な瞳で見られても…ってもしかしやんくともウチってオチ担当?」

「なにをいまさら」

「…!!!」



本日のお昼は定番というか、某ファーストフード店だった。それぞれがすきな物を注文し食べていると何故か志乃が沙依ちゃんと白石くんの馴れ初め話をしだして最初は顔を赤くして怒っていた沙依ちゃんも次第に諦めたのか黙ってポテトを食べていた。うん、青春








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