color
one's eyes
掲示板を見て発狂しながら喜ぶ人もいれば、発狂しながら泣いてる人もいる。
そんな人達をよそ目に、あたしとさやかは教室へと向かった。
one's eyes
「さすが人気なだけあるわね」
「興味ないな。亮くんなら分かるけど」
「幼なじみだもんね。」
昔さやかには宍戸亮が、自分の幼なじみだったことは話していた。
教室に向かう途中感心しながらたわいもない会話をする。
広い校舎内を歩き、今日からあたしの教室となる場所へと足を進めた。
教室に着くなり女子生徒がたくさんいる。
………………。
「ゆうなあれって明らかに別のクラスの子だよね?」
「嫌な予感しかしないのはさやかもいっしょ??」
さやかは「あたしは興味ないから」と言って、教室に入った。
「待ってよ!!さやか〜」
教室の前に席が書いてあり、自分の名前を探す。
朝日、朝日っと。
席は後ろから二番目の一番窓側の席だった。
「げっ。あたし一番前だ。ゆうなは後ろの席かぁ〜」
うらやましい〜!!
と言いながら席に着いていたので、あたしも席に着いた。
ちらりと見ると、クラスには数人の生徒がいのだが、外にいる女子生徒が待っている(であろう)人はいないと思う。
「ふぅ…」
席について窓の方を見ると、清々しい青空が広がっていた。
あと一年か…。
この二年は早かったな。
最初こそは戸惑いがあったが、徐々に慣れて二年の頃には、すっかり学校生活にも慣れていた。
「ゆうな〜??」
ふとそんなことを思っていると、さやかに呼ばれる声と、廊下から溢れんばかりの黄色い声が聞こえた。
……来たのかな??
ガラガラ。
教室には2人の男の人が入ってきた。
「あーあ来た来た。」
迷惑そうなさやかの声。
まるであたしはさやかの声は耳に入らなかった。
あの顔は………。
幼かった頃の面影があるものの、男っ気がありまるで別の人みたいだ。
向こうもこちらの視線に気がついたのか、2人ともこちらを見た。
「………………ゆうな?」
その声は昔聞いたことのある声よりも幾分低かった。
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