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小説という名の日記C(栞機能無し)
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「おやすみ」と「また明日」で締め括られるメール。
その文字が晶を安心させてくれる。
また明日も英がメールをしてくれる。
不安混じりの期待が、予告通りの英からの返信で安堵に変わる。

英が毎日メールをしてくれるようになった。
最近では晶がメールをする前に、英からメールが来る時もあった。



話題は何気ない晶の日常だったり、仲良くなった司のことだったり。
英は自分のことに触れるよりも、晶のことを聞きたがった。
食べ物の好き嫌いなど、英が知ってる筈のことまで聞いてくる。

もう長いこと英と会ってない。
だから忘れてしまっても仕方ないかと自分自身を納得させて。
落胆する気持ちを隠して、英の質問に答えた。



司と過ごすひと時。
そして英とのメール。
以前の晶からは考えられないくらいに、毎日が充実している。
ぼんやりと暮らしていた以前の暮らしが嘘みたいに、今は毎日が楽しい。

あの頃はただ生きているだけだったな、と自分自身を振り返って思う。
生きていると言うよりも、過ぎていく毎日をただ繰り返していただけだった。

それが今では司と会うのを楽しみにしていて。
英とのメールで一日の終わりを迎えて。

こんなに幸せでいいんだろうか。
不意に襲ってくる不安を、無理矢理頭から追い出した。



まだ晶の家には遊びにいけない?
御機嫌を窺うように、司が首を傾げ問うてくる。

ああそうだ、もっと仲良くなってから、なんて約束したんだった。
何時かした約束を思い出した。

そろそろいいか。
そう思うくらいには仲良くなっている。
最近楽しいと思うのも、半分は司が一緒に居てくれるから。
疾くに仲良くなっている関係に、流石に断るのも申し訳なくて、司を家に招待することにした。



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