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小説という名の日記@(栞機能無し)
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食事を取ろうとレンに言われた棚を開ければ、お握りが3個と飲み物が置いてあった

小さな棚の向こうにも扉があって、其処から食べ物を置いてくれたらしい

向こうの扉を開けてみようと手を伸ばしたけど、距離があり届かない

部屋の出入り口らしき扉を見れば、ドアノブもなく、レンの言う通り外からしか開かないように見える

窓もない

本当に隔離された部屋なんだと実感しながら、お握りを食べた

3日間寝込んだからか、体調も良く眠くはない

食事を終えてからゲームをして過ごした







電話のコールで目が覚めた

ゲームも点けっ放しで寝てしまったらしい


「おはよう」

何時聞いても安心する声

すんなりと耳に入ってくる

「おはよう、レン

もしかして朝?」

「そうだよ

朝御飯、出来た

よく眠れた?

具合は悪くない?」

気遣う心地良い声に、安心するなぁと再度実感する

「うん、よく眠れたよ

レンは?

ちゃんと眠れた?

世話係って大変でしょ?」

レンは何処までも優しい

きつくても辛くても弱音を吐かない

いつだって僕に心配かけまいとする

同い年なのにレンの方が年上みたいだ

「うん、大丈夫だよ

こうしてリヤの声も聞けるし

俺にはリヤが居てくれたらそれでいいんだ」

お互いに依存している自覚はあるが、レンの場合はそれをストレートに表現してくる

長い付き合いだから聞き慣れているとは言え、矢張り恥ずかしさはある

だけどレンの姿が見えない、これからレンを目にすることが出来るのかも分からない

そんな状況の中では言葉にしないと不安になる時があるかもしれない

現に僕はレンの言葉に救われてる

だから僕も声に出した

安心して貰う為に


「僕もレンが大事だよ

レンの声を聞くだけで、不安なんかなくなってホント安心するんだ」

姿が見れないから分からないけど、それを聞いた時の凄く嬉しそうな声

また後でと告げる声は随分明るかった






それからも電話が掛かってくる度にお互いのことを気遣い合った










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