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小説という名の日記B(栞機能無し)
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陽也にとっては不快でも嫌でもなかったらしい。
ここぞとばかりに通り掛かりの人を捕まえて、陽也の隣に並ぶ。
肩を組みたいが、そこまでしたら流石に陽也もよく思わないかもしれない。
いきますよ、とカメラを覗く人に声を掛けられ、慌てて意識をカメラに向けた。

礼を言ってカメラを返して貰う。
フィルムにはきっと、緊張したぎこちない笑顔の泰造と柔らかく微笑む陽也が写っている。
大事にカメラを抱き締めた。



公園を一周する頃には、持ってきたフィルム三本を全部使い切っていた。
そのうちの半分は陽也を撮ったように思う。
陽也に声を掛けずに撮ったのが大半だ。

「出来たら見せて」

勿論、と泰造は快く頷いた。
池やボートや木々の写真で気に入ったのがあればあげよう。
陽也が写った分は焼き増ししよう。

次に会う時が楽しみになる。
充実した一日を感じている。
別れ際手を振ってくれる陽也に、好きだと告げたくなった。



「ん?泰造さん、どうした?」

「・・・いや、写真が出来るのが楽しみだと」

「俺も。俺も楽しみ」

「早速現像しなくては」

「うん、じゃあまた」

好きだという言葉を飲み込んで、陽也を見送った。
















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あきゅろす。
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