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小説という名の日記B(栞機能無し)
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早速陽也に電話した。
と言っても、写真を撮らせてくれと言えば変に思われるのが関の山だ。
そんな事くらい泰造も理解している。

泰造の住む街には大きな公園があった。
公園内には池があり、ジョギングコースで池の周囲を囲んである。
ジョギングコースと言っても、ジョギングする人だけでなく散歩する人もいる。
更には多くのカップルや家族連れが訪れている。
その公園の景色を撮るという名目で陽也を誘った。



いいね、行こうよ。
写真が出来たら俺にも見せて。
陽也が快諾する。

何度も電話で話しているから、陽也にとって泰造は気の置けない友人になっていた。
未だ友人としてしか見て貰えないことを寂しく思う。
だがそれだけ信用されているのだ。
それで十分だと思わねばなるまい。
そうでなければ期限までに、陽也への気持ちを昇華出来ない。


じゃあ今度の休みに。
公園での撮影日を決め、電話を切った。

電話を切っても、頭の中は陽也の事で占められている。

友達になれた。
電話もするようになった。
外で会う約束もした。

若返りの薬を飲むようになってから次々と願いが叶っていく。
陽也への気持ちを昇華しなければならないと思いながらも、浮き立つ心は鎮まらなかった。
















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