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小説という名の日記B(栞機能無し)
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省略してユキと呼べば、それは嫌だな、と笑いながら柚季が言った。
漸く分かったその理由。
あの頃は気付けなかった。
あんまり綺麗に笑うから、女っぽい呼び方が嫌なんだろうとしか思わなかった。
だけど嫌がる事はしたくなかったから、ユキと呼ぶのは諦めて柚季とそのまま名を呼んだ。

誰よりも近い位置に居ると思っていた。
親友だと思っていた。
だけど何も知らなかった。



柚季は気付かせなかった。
騒がしいタイプでもなく、喜怒哀楽をはっきりと表に出すタイプでもない。
泣いたところなんか見たことがなかったし、悩みがある素振りも見せなかった。
何も吐き出さず、甘えることもなかった。

後半薄々感じてきたけれど、その時はもう遅かった。
遅かったけれども間に合った。
後半はどんなに柚季が隠そうが、一番近い位置に居たからこそ、それに気付く事が出来た。
柚季が自分達の世界を完結する間際に、間に合う事が出来た。



ぎりぎりで気付けて良かったと思う。
気付くのが遅かったなら、二度と柚季に会うことが出来なかった。

これからだ。
まだ柚季にはこれからがある。

それを支えていきたいと思う。
一緒に居たい。
一緒に居てやりたい。
強くそう思っている。


















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あきゅろす。
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