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小説という名の日記B(栞機能無し)
3

断られた二人は気落ちして帰り道を歩きました。
タミルを放っておく事なんて、二人には出来ません。
歩きながら何とかならないかと考えます。

サライもマトウもウェイから貰った食料しかありません。
相談した結果、二人はウェイから分けてもらった食料を少しタミルに分けてあげることにしました。

これくらいしかしてあげられなくてごめんなさい。
僕達も苦しいけど困った時は助けたい。
だから気にせずに受け取ってください。

タミルは申し訳ないと断りましたが、二人は受け取るまで引き下がりません。
有り難う。本当に有り難うございます。
タミルは感謝しながら受け取りました。
そして心優しき二人が自分の友人である事を嬉しく思いました。



タミルは二人にお礼をしたいと思いました。
タミルの住んでいる地は荒れ果てた地です。
剥き出しの地面と岩だらけです。
けれどもその岩と岩の間に落ちているものがあります。
小さいけれど綺麗な石塊。
固くて陽に透かせばきらきらと輝きます。
タミルにはそれが何だか分かりません。
ですが心優しき友人にどうしてもお礼がしたくて、タミルはそれを二人に渡しました。

僕にはこんなものでしかお礼が出来ません。
だけど僕の精一杯の気持ちです。
どうか受け取ってください。

光り輝く小さな石塊。
サライもマトウもそれが何だか分かりません。
ですが二人ともその石塊をとても綺麗だと思いました。
有り難う。大切にしますね。
二人はタミルの気持ちを喜んで受け取りました。



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あきゅろす。
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