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小説という名の日記B(栞機能無し)
2

ウェイは考えました。
マトウの家は川の向こう岸にあります。
川の向こうに行った時に役に立ちます。
日が暮れて戻れなくなった時にマトウの家に泊まる事が出来ます。
そこでウェイはマトウに援助する事にしました。

マトウはウェイに感謝します。
有り難うございます。あなたはとても温かな方ですね。
そして分け与えられた食料を、喜んで家に持って帰りました。



暫くして砂漠と化した地域に住むタミルも、困った事になりました。
タミルの住む地域は剥き出しの土と岩だらけの土地です。
元々食料の入手が困難な地域です。
それでも今までは何とかなっていました。
けれどタミルもマトウやサライと同様、日々の食料に困るようになりました。

タミルとマトウとサライは仲の良い友人です。
マトウとサライは困っている友人を見過ごす事が出来ませんでした。
何とかして助けてあげたいと思いました。
ですが自分達も食料を分けて貰ったばかりです。

どうしたら助けてあげられるのだろう。
二人はその時ウェイを思い出しました。
ウェイは二人に食料を分け与えてくれました。
きっと優しい心を持っているからこそ、二人に食料を分け与えてくれたのだと思います。
事情を話せば、きっと今度もウェイは助けてくれるでしょう。
二人で話し合い、二人でウェイに頼み込む事にしました。



友人のタミルが貧乏になりました。
困っているタミルを放っておけません。
どうかタミルを助けてください。

それを聞いてウェイは考えました。
タミルの家は荒れ果てた地にあります。
しかも手前には険しい山もあります。
タミルを助けてもウェイには何の得もありません。

ウェイは二人に答えました。
タミルを助ける気はない。助けるだけ無駄だ。
そう言って二人の頼みを断りました。



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あきゅろす。
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