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小説という名の日記B(栞機能無し)
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人間がペットとなった理由。
ペットにするのには人間が最も相応しいからだった。

食事も態々違うものを用意する必要がない。
家の中で放し飼いしても、動物と違い汚さない。
トイレの心配もない。
動物よりも全く手間が掛からない。

ペットによっては去勢されているものもいるし、されてないものもいる。
その辺りは動物と扱いが変わらない。
けれども優秀なペットであればあるだけ、去勢は行わないという。



この国にはペット人間愛護協会がある。
ペットである人間への愛護精神が、この協会のお陰で幅広く普及したという。

ペットの権利も守られて、ペット人間は幸せらしい。
文句を言うペット人間は居ないという事だった。

家畜の肉を使った料理は美味しかった。
ペット人間の権利が守られ幸せならば、別に人間がペットでも構わないのではないだろうか。
それにペット人間なら僕にも飼えそうな気がする。

僕の言葉を聞いて、彼は「お前ならそう言うと思ったよ」と微笑んだ。



一年後、僕がどうなったか。
当然僕もB国に住んでいた。

友達の飼っているペット人間と僕の飼っているペット人間を、もう直ぐ番にさせる予定だ。
ペットショップで買ったペット人間は、躾済みで命令をよく聞く。
暇な時は一緒に遊んだりもする。
飼い主の義務として当然散歩もさせる。
ウィンドウショッピングを楽しみながら散歩するから、少しも苦にはならない。
何せペット同伴で何処にでも入れる。
これほど素晴らしいペットはない。

ペットは大切にしなければ。
この国に住んで成長した僕。
僕の中に愛護精神が芽生えた。
















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