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小説という名の日記A(栞機能無し)
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その星は恒星ではありません。
地球と同じ惑星です。
けれどその惑星を取り巻く成分は、地球とは全く異なっています。

その惑星の回りには惑星の欠片が散らばっています。
惑星の欠片は惑星の構成成分と同じです。



その惑星の種族はその星の中でしかその体を保てません。
他の惑星とは構成成分が違うのです。
他の惑星では適合できず、その体は二、三時間もすれば消えてしまいます。

けれど他の惑星で生きていけない訳ではありません。
ある方法をとれば生きていくことは可能です。

その方法とは、そこに生存するものにその種族の体を入れ込ませるというものです。
地球の言葉で言えば、融合、寄生、憑依といったものに近いです。
勿論、それには適合不適当があります。

そして地球の人間の体は、種族に適している器です。



さて、その惑星の種族の数は調整されています。
数が少なくなれば、ある行為により分裂で増やせます。
けれどもその数が少なくなることは滅多にありません。

反対に種族の数が増えすぎるのはよくあります。
数が多くなりすぎると、種族のバランスを保つ為に、その数を削減しなければなりません。
自然淘汰ではなく作為的な淘汰です。

その方法は種族の長の指名によって行われます。
削減が決定されると、何千、何万という者が種族の長により指名されます。
指名された者はその惑星から出て行かねばなりません。

幸い別の生命体へ入り込めば生きていける種族です。
指名されたその者達は、欠片に乗って他の惑星を目指すことになります。





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