小説という名の日記A(栞機能無し)
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最近日曜日に廊下の掃除を省けるほど、廊下が綺麗に拭き上げられている。
帰ると必ず撒き散らかされている尿と便。
毎日拭いて片付けるから、廊下はいつも綺麗だ。
消臭剤の消耗も激しい。
その後でキヨさんに罵声を浴びせられ、叩かれる。
毎日それの繰り返し。
僕はキヨさんが母さんに何をしてきたか知っている。
この目で見てきた僕は、キヨさんのやり方を知っている。
今と同じ事を母さんにもやっていた。
流石に昔はまともだったから、尿や便は撒き散らさない。
だけど部屋や廊下にいろんなものを撒き散らしては、母さんに掃除がなってないと罵声を浴びせていた。
嫁の躾だと称して母さんを叩いていた。
僕が今やられてることは母さんと同じ。
母さんの時より激しいのは、キヨさんがまともじゃなくなったから。
本能のままに行動している。
キヨさんにとって僕は「咲羽」で蒔人さんは「晃資」だ。
まだキヨさんがまともだった時、キヨさんが憎々しげに語っていた。
あの女がお前を堕ろしてたら、晃資はあの女と結婚しなくて済んだんだ。
あの女が晃資を惑わせてお前を妊娠したんだ。
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