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小説という名の日記A(栞機能無し)
3



脇に無造作に畳まれている布団。
単に脇に寄せただけに見える。

台所にあったのは小さな冷蔵庫と小さな棚。
部屋にあるのはテレビと箪笥。
本棚とゲーム機、それと折り畳み式の小さなテーブル、隅に立てかけられた掃除機。

最小限の生活用品は揃っている。

乱雑に散らばった服。
この部屋の主は片付けるのが不得意なようだ。

その衣類の種類から、この部屋の主が男だと予想出来た。



玄関と呼ぶには狭い入口を眺める。
何処に出掛けたのか分からないが、この部屋の中に主は居ない。

正体不明の主は一体何処に行ったのだろう。
今は昼間らしいから仕事か、もしかしたら学生も有り得る。
ゲーム機があるし漫画があるから老人でもなさそうだ。


そんな事を考えているうちに、再び眠くなってきた。



熱があるからだろう。
眠気に勝てそうもない。

部屋の主の正体を知りたかったが、どうせ後で分かること。

眠気に身を委ね目を閉じかけた時に、入口が開いた。



畳に横たわって見上げているからだろうか。
入ってきた誰かは隼より背が高く見える。

短い髪に紺色のデニムパンツ。
隼と同じくらいの年齢。
いや、それより若いかもしれない。

近付く彼を目にしながら眠気には勝てず、隼の目蓋は完全に閉じた。


















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あきゅろす。
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