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小説という名の日記A(栞機能無し)
17



そこに残ったのは黒焦げの死体。
誰とも見分けのつかぬ焼け焦げた体。
証明するものは、炎に包まれて尚輝きを放ったサージベル王国の紋章を刻んだ指輪。

死体は早急にドラグの元へ引き取られた。



その日の内に、町中にソルア王子の死が広まった。
ドラグの手により、ソルアの死は王国全土に広まる。

ソルアが死んだとされた翌朝、一人の男が町外れを訪れた。

水を汲みにきた女に、男が声を掛ける。

「指輪をした少年?知らないねぇ。誰に聞いても無駄だと思うよ。昨日はそれどころじゃなかったから」



何があったのかと問う男に、ソルア王子が死んだと教えれば、男は血相を変え問い詰めてきた。

駆け込んできた連中に水を渡したのは女だった。
だから女も火を消しているところからしか見ていない。
それでも何があったかは、連中から全部聞いていた。

女は詰め寄る男に全部を話す。



次第に色を失くしていく男。

最後まで話し終えた時、男は泣いていた。
アルカ、と誰かの名を呟きながら、人目も憚らず男は泣いていた。

いつまでも止まない涙に、女も何故か泣きたくなった。

















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あきゅろす。
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