欲深い彦星達
「みんな!今日は何の日か知ってる?」
「カレーの日?」
「夜ご飯の話じゃないから」
「もしかして女の子の「失せろゴキブリ」
「ああ、今日は七夕ですよね」
「さすが八戒!」
「七夕って何?食えんの?」
「七夕は天の川を挟んで別れてしまった織姫と彦星が、年に1度だけ会える日で、短冊に願い事を書いて笹に飾るとその願いが叶うんですよ」
「へぇーロマンチック」
「素敵でしょ?」
「…興味がないな」
「三蔵ノリわるー」
「るせぇ」
「KYな三蔵は置いといて、短冊作ったから皆で願い事書こうよ!」
「おっ書く書く!」
「はい皆短冊とペンね」
「皆何書いた?」
「美味いもんいっぱい食えますよーに!」
「ハハッ猿らしいな」
「んだとエロ河童!お前こそ何書いたんだよー」
「世界中の美女とあんなコトやこんなコトが出来ますよーにv」
「…まぁ予想はしてましたが」
「八戒はなんて書いたの?」
「僕は゛平和で和やかな生活が出来ますように゛…と」
「…うん、なんかスミマセン」
「え?なんで悟浄達が謝るんですか?」
「い、いやー別に?(短冊から黒いオーラが出てるとはいえねーよ)」
「三蔵はなんて書いたんだ?」
「…生活安寧」
「(ちゃっかり書いてんじゃん)」
「八戒と似てるけどなんか爺くせーな」
「あ"ぁ?誰のせいだ誰の!」
「ハッそんなに叫んだら血管切れるぜお爺チャン!」
「上等だコノヤロウ!」
「(はぁ…願いが叶えばいいんですがね)」
「名無しはなんて書いたんだよ?」
「幸せになりますよーに」
「普通だな」
「普通ですね」
「うるさーい!」
「まぁいいんじゃん願い事なんてこんなもんで!」
「…あ、今思ったんだけど」
「ん?」
「牛魔王蘇生実験の阻止って書いてる人誰もいないよね…」
「あ……」
欲深い彦星達
(テメェが書けよ!)(なんで俺が書くんだよ!?)(…皆さん自分に正直ですね)
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