アンケート一位・男だけで繁殖する世界にノンケの男が一人Aラスト

 男だけの星の『私立那智学園』──男しかいない学校だったが、男子校という名称は男だけの世界に存在しなかった。
 登校してきた生徒たち〔男子〕は、爽やかに挨拶をかわす。
「おはよう」
「おはよう」
 そして、生徒たちが校舎に入る前に、まっ先に向かうのは渡り通路で校舎と繋がっている『全校生徒大型脱衣場室』だった。
 脱衣室で、登校してきた生徒は全裸になり。下校時にまた着衣する。
 これは、常に繁殖可能な生徒の状態を見極めるためで。学園内を全裸で過ごす生徒たちの肉体は互いの目を意識しているため、メタボすぎる体型の生徒は一人もいなかった。

 そして学園内では『自由に男同士でセックスをすること』が認められていた。
 学園内ではセックス専用の個室も用意されていたが、実際には階段の踊場、保健室、体育用具室、トイレなどで堂々とセックスが行われていた。
 今日も一人の裸の男子生徒が、後輩の男子生徒を廊下で堕とす。
「なぁ、いいだろう……一目見て気にいっちまったんだ……おまえの体に」
 背もたれして立った後輩の男子生徒に正面から、壁にドンと片手をついて迫る。
 裸の胸を撫で回された後輩男子生徒の口から、甘い吐息が漏れる。
「はふっ……はい、お願いします」
 後輩生徒は、先輩生徒に背を向けて壁に手を当てると、ヒップを先輩の方に向けて言った。
「オレのア●ルチ●ポ突っ込んで、種つけしてください……先輩、あふッ」

 男の体は、興奮すると陰茎を受け入れるために、肛門から女性の愛液に似た成分の体液が染み出てくるように──変態の神の手で遺伝子が作り替えられていた。

 後ろから後輩のヒップをつかんで立った、先輩生徒がそのまま、腰を密着させると、蕾の深部に円柱を挿入させる……ずぷっっっ、ずぢゅずぢゅ。
「あぁぁ……先輩の熱いモノがオレの中に……幸せです先輩」
 男同士でのセックスが当たり前の世界。そんな
世界に一人の異質な存在がいた。

 教室で男同士でヤッているのを、横目で眺めている水樹は思った。
(異常だ……この世界は)
 水樹は、別世界からの転生者だった。
男→男に転生したが、なぜか水樹は前の世界の女性の存在を知ったまま転生してきた。
(どうして、この世界に女がいないんだろう?)
 男だけの繁殖世界で、女性の存在を知っている水樹は、男同士の恋愛や繁殖にはまったく興味を示さない。
 いわゆるノンケ≠セった。端整な顔立ちをしていて、それなりに肉体が鍛えられている水樹を男たちが放っておくはずがなかった。
 水樹に言い寄ってきたのは、クラス委員長の拓巳だった。
「オレのモノになれ、水樹」
 文武両道、学業優秀、容姿端麗。学園の生徒たちは誰もが拓巳から愛されるコトを望んでいた。
 裸の男子生徒だけがいる教室で、裸で向かい合った拓巳の言葉に裸の水樹は即答する。
「オレ、男には興味ありませんから」
 教室内に、嫌悪の空気が流れる。
 ポカンとしている拓巳を尻目に裸に学生カバンを提げた水樹は。
「じゃあ、そういうことで……オレ、バスケ部の練習がありますから」
 軽く帰りの挨拶をして、水樹は教室から出ていった。
 
 数十分後──水樹は体育館で、フルチンの裸バスケをしていた。
 バスケットシューズと、紅白練習戦で着用する薄いメッシュ生地でベストのような形のウェア〔名称・ビブス〕だけを身につけた水樹は、遠距離からのポイントシュートを決める。

 練習が終了して、一人でボールを片付けていた水樹のところに、拓巳がやって来て言った。
「話しがある……やっぱり、オレは水樹のコトが忘れられそうにない……オレの子供を孕んでくれ、頼むオレと子作りしてくれ」
「だから、オレ、は男には……うぷっ!?」
 拓巳は、いきなり水樹に抱きついてキスをしてきた。
 水樹にとってのファーストキス……男同士でのキス。
 抵抗して離れようとする水樹の体を、拓巳は強く抱き締める。
「ふぐっ、ふぐぐふぅぅ」
 女性がいる世界から転生して、この世界に生まれ変わった水樹にとって、男と裸で抱き合ってキスをされることは嫌悪でしかない……はずだった?

 だが、心はいくら男同士との行為を拒否していても肉体の方は逆に反応して、男を求めていた。
 
乳首は固く勃起して、チ●ポも固くなり、ア●ルが女の膣穴のように濡れる。

(なんだ? 体が勝手に?)

 この男だけの繁殖世界に生まれた者は、変態神の手で男同士の繁殖が可能なように体が作り替えられていた……それは転生した水樹も例外ではなかった。
 ノンケという例外が許されない、変態の神が作った【男世界】

 水樹の体は、そのまま体育館の床に押し倒される。
 ひんやりとした床の感触が背中に当たった。
 床に押し倒され拓巳の唇が離れても、男を求める体にされてしまった水樹から抵抗する意志は消えていた。
 神からインプットされている。
『抵抗するな男を受け入れよ……男同士で繁殖しろ』の言葉に従うしかなかった。
 水樹が少し開いた足の間に、拓巳は裸体を入れてきた。
 少し持ち上げられ、水樹の下半身は拓巳の膝に乗せられた形になる。
 ア●ルがペニスの受け入れ可能な位置になるポジションだ。

 正常位にさせられた水樹が目を潤ませて、拓巳の顔を見る。
(オレ、これからこの体位で挿入されるんだ……男同士で)
 受け入れの覚悟を決めた、水樹に拓巳が言った。
「挿れるぞ……オレの子種を宿してくれ」

 拓巳のモノが優しく、水樹の体に挿れられる……ずぷっっっ。
 痛くはなかった……むしろ自然にア●ルに男のチ●ポが押し込まれ抜き挿しされる。
「あッ……あッ……これが、男同士のセックス……気持ちいぃぃぃ」
 水樹は、より深い密着を求めて、手足を拓巳の体に絡めて抱きつく。
「あぁ……拓巳、拓巳」
 体育館で拓巳の抽送は続く。
「はぁはぁはぁはぁはぁ」

 ノンケの水樹は【男しかいない世界】で……ついに堕ちて、変態の神が望む男同士の繁殖サイクルに組み込まれた。

〜おわり〜



※すみません、自粛続きでさすがにタフな作者も心身参りぎみですので、これで勘弁してください入浴施設にでも行けて、少しでもストレスが発散できたら。もうちょい書けたんですけれど……あぁ、ゆったりと入浴施設でリフレッシュしたい

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