アンケート作品二位B
深夜──水樹はまた奇妙な夢を見た。
野天風呂のヌカ袋で体を洗って夕食を済ませ。
床に入って眠りについた水樹の足元の方から布団の中に忍び込んできた。
細長く赤い触手生物……少し開いた襖の隙間から、粘液の道を作りながら水樹の布団の中に入り込んだ未知の生物は、そのまま水樹のア●ルに侵入すると、腸内を遡上して掻き回す。
ギュウルルルと腸が鳴る音が聞こえ。水樹は夢の中で悶える。
「ふぁぁぁんぁぁ」
夢なのか現実かはっきりしないまま、触手に後ろ穴を犯され腸内処置をされている水樹は、快感に腰を浮かせて射精した。
水樹が射精すると、赤色の触手のような生物は水樹のア●ルから抜けて、また襖の隙間から出ていった。
翌朝──目覚めた水樹は、しばらく天井を見上げたまま動けなかった。
(なんか、すごく変で気持ちがいい夢見た)
下着の中に手を入れてみると、何度も夢精したらしく濃厚な白い体液が指にベットリ絡みついてきた。
(気持ちが良かった)
水樹は、早朝オナニーをした。
祭り当日──白無垢の花嫁衣装を男たちの手で着せられた水樹は、村の中を祭り行列で回る……小さな村なので小一時間程度で終わる巡回だ。
奇妙な調子のお囃子や、チントンの鐘や太鼓の音を伴って家々を一軒づつ周り、男嫁を披露する奇祭。
どの家でも出迎えるのは成人を過ぎた男ばかりで、女子供の姿は無かった。
最後の長老の家を訪れた時、白髪の長老が意外なコトを水樹に言った。
「それでは、今回の祭りで選ばれた『男嫁』の、男根を見せてくれんかのぅ」
突然のコトに驚く水樹。なんでも、この祭りでは男根は子孫繁栄の神聖なシンボルで、男嫁は村の最年長者にチ●ポを見て触ってもらうのがシキタリらしい。
花嫁衣装を着せられた時、水樹は全裸になるように言われて従い、素肌の上に肌襦袢や白無垢を着せられている。
水樹が戸惑っていると、男たちが水樹の白無垢の裾をめくり上げてチ●ポを長老に見せる。女のような悲鳴を発する水樹。
「ひやっ!?」
「おぅおぅ、顔に似合わず立派なモノじゃ……うほほ」
長老は好色な笑みを浮かべながら、水樹のチ●ポをいじくり続けた。
祭りの最後は、村の神さまを祀っている社でご神体の前で、婿と男嫁の三三九度と村人の酒盛りをするというシキタリだった。
桐箱に白い布袋を被せられたご神体の前で、花嫁姿の水樹は拓巳に続いてお神酒を飲む。
祭り三役の男性が言った。
「これで男嫁の儀式は終わった、さあ宴だ」
宴で男たちのホロ酔いが広まった頃、一人の男性が立ち上がって言った。
「そんじゃ、そろそろ『蛇神様』にお見せする、子孫繁栄の男儀式をやるべ」
男たちが桐箱の布を外し、箱の観音開きを開いた。
祀られていたご神体を見て、息を呑む水樹。
桐箱の中には赤蛇のような生き物が数匹……複雑に絡み合う格好で入っていた。
最初、見た時は着色された木像か陶器像のように思えた水樹は、蛇神さまのご神体がミイラであるコトに気づく……おぞましい、ご神体だった。
男の一人が、蛇神さまに向かって両手を合わせて言った。
「蛇神さま、これが今回の男嫁です。これから男同士で繁殖の儀式を行いますので……なにとぞ、村に繁栄を」
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