アンケート二位作品@

2位・【山村の奇習・BL】花嫁は可愛らしい男、嫁いだ村の奇習で花嫁の男は村の男たちの共有物として性の慰み者になる
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〔使用変換名称〕
名前@男嫁
名前A婿
名前B男性性器名称
名前C排泄孔名称
名前D婿の同級生
名前F男嫁の年齢
名前G男嫁〔水樹〕の自分称


 18歳の水樹が、その山村を訪れたのはバイト先輩の拓巳に誘われたからだった。
「今度、オレの実家がある村に一緒に行かないか……山奥の自然しかない山村だけれど、ゴミゴミした都会にいるよりも、のんびりできると思うぞ」
 普段から田舎の暮らしに憧れていた水樹は、喜んで拓巳の誘いを受けた。

 翌週──拓巳と二人で拓巳の故郷の無人駅ホームに電車から降り立った水樹は、周囲を見回す。
 駅のすぐ近くまで山が迫り、涼風に混じってセミの鳴き声が響いてくる。
「電車は二両編成のワンマン電車が一日二往復するだけだ、駅前に雑貨店が一軒だけある。あとは簡易郵便局を兼ねた寂れた理髪店と、自転車修理もするバイク屋かな……本当に何もないところだからガッカリするなよ」
 駅舎から出ると、駅前に自転車を荷台に乗せた軽トラックが一台停まっていて、荷台の近くには麦わら帽子を被り、首にタオルを引っ掛けた若い男がスマホをいじって立っていた。
 男は拓巳の顔を見ると、親しげに手を挙げる。
「ようっ、久しぶりだな……元気そうだな」
「おまえもな」
 拓巳が水樹に若い男を紹介する。
「オレの中学の同級生の那智だ、軽トラックを用意してもらった……すまないな帰りは自転車で」
 那智は荷台から自転車を下ろす。
「気にするな、駅の方にちょっと用事があったから丁度いい」
 那智が、拓巳の隣に立つ水樹を見て言った。
「彼が例の」
「あぁ、連れてきた」
「詳しく話したのか?」
「いいや」
「そうか」
 何か含みのある奇妙な会話。水樹は、
那智のチラチラと、自分の尻に注がれている視線に異様な感覚を覚えた。
 水樹と目が合った那智は、慌てて視線を反らして言った。
「拓巳の家の方で水樹の歓迎の準備は進んでいるから……村のみんなが待っている」
「そうか」
 那智が自転車に乗ってどこかに消えると、拓巳は自分の荷物と水樹の荷物を軽トラックの荷台に乗せて、落ちないようにネットを被せた。
「それじゃあ、行こうか少し山道で揺れるけれど……助手席に乗れよ」

 助手席に運転免許を持っていない水樹が座り、拓巳が運転する軽トラックは走り出した。
 片側が崖になっている山道を走る軽トラックの中で、運転をしている拓巳が言った。
「すごいところだろう、町に出るにも時間がかかる……実家がある場所から少し下った沢の近くに村が管理している天然温泉の野天風呂があるから、また気が向いたら入ればいい」 
 片側に細長い
深緑色の湖が見える山道を通り、集落に到着した軽トラックは一軒の古民家の庭に停まる。
「ここが、オレの実家だ……中で親父が待っている」
 拓巳が先に古民家に入り、家の中に向かって言った。
「ただいま。親父、電話で話した水樹連れてきた」
 家の中から、拓巳に顔つきがよく似た老人が、顔を覗かせる──拓巳の父親だった。
 父親の他にも数名の男性が家の中にいて、長いテーブルや座布団を障子を〔しょうじ〕を取り払った広い部屋に運んでいるのが見えた。
 拓巳の父親は、目を細めて水樹の顔を見る。
「よく来てくれたのぅ、ささっ家に上がって……拓巳が選んだ男嫁かなかなかの、美形じゃのぅ」
 水樹が怪訝そうな顔をする。
「男嫁?」
 何故か慌てる拓巳。
「気にするな水樹、親父!」
 拓巳は父親に向かって、無言で首を横に振る。
 拓巳の仕種を見た父親も、無言でうなづいて家の奥へと姿を消した。
 何か変な雰囲気だった。

 家の客間に水樹を案内した、拓巳が言った。
「夜になったら、村人の水樹の歓迎会が家である……オレは別にそこまでしなくてもいいって、親父に言ったんだけれど。旅人を村全体で歓迎するのが、この村の昔からの風習だからって押しきられて……悪いけれど今夜だけオレの顔を立てて歓迎会に出てくれ」
 拓巳が部屋から出ていくと、水樹は取り出したスマホ画面を見る。
 なぜか水樹のスマホだけ駅に到着する少し前から圏外表示が続いていて、通話もネット接続も出来なくなっていた。
(どうして、オレのスマホだけ?)
 水樹は駅前で、普通にスマホ操作をしていた那智の姿を思い出す。

 水樹は知らなかった──拓巳の村に行くと決まった時に、バイト先のロッカーに入れてあったスマホが何者かにアプリ細工されていたコトを。


作中には村名は出てきませんが【男体村】とか【男根村】です……たぶん

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