男性性器移植手術〔人工ふたなり化〕
ある日の午後、体調を崩してベットに横たわった隼斗は、妻の美冬を枕元に呼んで言った。
「そろそろダメらしい……医療マッドサイエンティストだから、自分の体のコトは熟知している、もってあと三日だ」
美冬は隼斗の手を握り締めると頬に当てて涙を流す。
少し弱々しい口調で隼斗が言った。
「泣くな、前から伝えていたコトだろう」
「だって……」
隼斗は少し躊躇〔ちゅうちょ〕しながら妻に言った。
「美冬に頼みがある……無理強いはしない、聞いてくれるか」
涙を手の甲で拭きながら、うなづく美冬。
「オレのぺニスを、受け入れてくれ……そうすれば、オレが死んでもいつまでも一緒にいられる」
「??どういう意味ですか」
隼斗は妻の美冬に、とんでもないコトを言った。
「オレのぺニスを睾丸ごと、美冬の股間に生体移植する……オレの肉体は、美冬の体の一部となる」
ゴクッと息を呑む美冬。
「男性の生殖器を、あたしの体に? 女の体に隼斗さんのモノを??」
「もちろん、好奇の目に晒される体〔ふたなり〕になってしまうコトは十分承知している……嫌なら断ってもいい」
美冬は、即答した。
「ぺニス、移植してください……それで隼斗さんと一緒にいられるのなら幸せです」
数日後──移植準備の整った実験室の手術台の上に、麻酔で眠らされ乗せられた全裸の美冬の姿があった。
スースーと寝息が聞こえるたびに眠らされた、美冬の胸と腹が上下する。
苦しそうな表情で、手術マシンの最終調整が完了した隼斗は、自分の体に言い聞かせるような口調で言った。
「はぁはぁ……頼む、オレの体。あと少し、あと少しだけ頑張ってくれ」
隼斗は眠っている妻の裸体を撫で回し、恥丘に手を添えて言った。
「美冬のココに……オレのぺニスが移植されるんだ……ずっと一緒だ……はぁはぁ」
隼斗は、美冬の口に指を入れて粘膜をなぞる。
「思えば、口腔マッサージをして口の感度を上昇させたのが。つき合う切っ掛けだったな」
美冬とはセックスもした、フェラチオもしてもらった。
その美冬の口に入ったぺニスが、今度は美冬の股間に移植される……隼斗は複雑な気持ちだった。
美冬に最後のキスをして、隼斗は言った。
「愛しているよ、美冬」
隼斗は衣服を脱いで全裸になると、美冬の横に並べられた手術台に裸体を横たえ音声入力の『自動手術マシン』に指示をした。
「はぁはぁ……今。手術台の上に横たわっている男性のぺニスを睾丸ごと、隣に眠っている女性の股間に移植……男性の体は移植後、死亡が確認されたら。女性の目に触れないように処分……はぁはぁ」
《了解しまシタ、男性生殖器を女性の体に移植しマス……男性の肉体は死後処分しマス》
隼斗の口に麻酔吸引マスクが、自動であてがわれ。
薄れていく意識の中で隼斗は涙を流しながら、顔を横に向けて隣の手術台に眠っている美冬の顔を見る。
「美冬……」
隼斗が眠りに落ちると、消毒液ミストが二人の裸体を濡らし。
機械から伸びてきた、手術アームが二人の股間に群がった。
《これより、男性生殖器の移植手術を開始しマス……『人工ふたなり化』手術開始》
隼斗の股間に手術刃が入れられるのと並行して、美冬の股間に移植場所作りが行われる。
《クリトリスの感度と、ペニスの感度を繋げマス……男性と女性の快感が同時にやってきマス……女性の尿道はペニスの尿道と延長して繋げマス……射精も可能になりマス》
隼斗の男性生殖器が男の体から外され美冬の女の体に移植縫合された。
美冬が目覚めた時、すでに隼斗の姿は無かった。
手術台の上で上体を起こした美冬は、縫合痕が残る隼斗の男性生殖器を眺める──美冬の人工ふたなり改造は成功した。
神経は繋がっていて、隼斗を受け入れた美冬の体には、拒絶反応も起きていない。
「隼斗さん」
美冬は、恐る恐る隼斗が残した自分のぺニスに触れる。
亀頭に指先が触れた瞬間、ぺニスがピクッと動き、一瞬驚いた美冬は手を引っ込める。
ふたたび、男性性器に手を伸ばした美冬は、愛でるように移植されたモノを愛撫する。
亀頭の尿道口からドクドクと透明な体液が溢れてきた、同時に美冬の体に残っている女性の部分もジュクッと濡れる。
「あぁ……隼斗さん」
涙を流しながら、男性性器をつかんだ美冬の手の動きが速くなる。
「あぁ……隼斗さん、隼斗さん、あぁぁぁぁぁぁ……オシッコの穴から。な、何か出てくる!? あぁぁぁ!」
ドプッ……ドクッドクッ……ビシャビシャ
美冬は移植された夫のぺニスで、涙を流しながら生まれてはじめて射精した。
──おわり──
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